カニみそ
一般にカニみそと呼ばれているものは、
カニの脳みそではなく、「臓器の一部」
(「中腸腺(ちゅうちょうせん)」と呼ばれる内蔵部分)
カニの甲羅をはがしたときに見られるもの
中腸線
中腸線は「肝膵臓(かんすいぞう)」とも呼ばれ、
人間で言う「肝臓、膵臓」の役割を合わせもつ
(食物の分解・吸収、栄養の貯蔵などの働きをする)
人間のように肝臓と膵臓が分かれておらず、
1つの臓器として機能しているため総称して呼ばれる
名称の由来
主に由来とされるのは、
見た目が味噌に似ているからという説
そのほか、
中腸線がカニにとっての「ミソ(需要な部分)」
であるからといった説などがある
カニみその美味しい時期
中腸腺は栄養を蓄える働きがあるが、
蓄えられる栄養の量は、時期によって異なる
(成長や脱皮などに利用されるため)
卵巣の成熟過程で増加し、成熟前に最大になる
(この時期のカニみそが1番美味しいとされる)
脱皮や産卵期には蓄えられた栄養を使ってしまう
(産卵・脱皮後は美味しい所は殆ど残っていない)
カニみその種類
色の違い
カニみそは環境や食べ物によって色が異なる
• 海草を多く食べて育つと「濃い緑色」
• 魚介類を多く食べて育つと「オレンジ色」
であったりする
カニの種類による違い
毛ガニ、ズワイガニ
カニみそをたっぷり持っている
(特に毛ガニが最も量が多く、美味しいとされる)
タラバガニ
あまりカニみそを持っておらず、味も悪い
(タラバガニは正式にはヤドカリ類)
タラバガニのカニみそは加熱しても固まらないので、
流れ出して身に生臭さが移ることを防ぐため、
茹でる前に取り除かれるのが一般的となっている
カニの脳
カニにはいわゆる脳みそと呼べるものはない
眼や口の近くにある「頭部神経節」が脳にあたる
(神経がちょっと太くなってる程度の器官)
活ガニを茹でる時に、自切しないように、
口の部分をまな板などに打ちつけるのはこのため
(これによって脳震とうを起こさせる)
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