子持ち昆布
ニシンの卵が昆布に産み付けられたもの
(昆布の卵ではない)
ニシンの卵は「数の子」
(産卵前にお腹から取り出したもの)
子持ち昆布の収穫
ニシンが卵を産み付けるのは昆布だけではなく、
天然の子持ち昆布を効率よく収穫するのは困難
そのため、
特殊な漁法で収穫するのが主流になっている
日本では主に北海道周辺で収穫されるが、
今や収穫量が少なく、現在ではほとんどが
アラスカやカナダで獲れたものを輸入している
特殊な漁法
囲い込み、追い込みによって、
昆布を用意した場所に産卵させる
①. ニシンの通り道にあらかじめ昆布を仕掛ける
②. そこへニシンがやってきて卵を産み付ける
(ぶつかったものに産卵するニシンの習性を利用)
③. 卵を産み付けられた昆布を収穫する
(幾重に産み付けるので、適度な厚さで収穫)
大量収穫には、このように人為的な策を要する
(人為的ではあるが、人工的ではない)
人工の子持ち昆布
子持ち昆布には、完全な人工の物もある
魚卵をほぐし、結着剤で昆布に付けた人工品
(黄色の着色剤や糊料、増粘剤で結着)
さらに、用いられる魚卵も「ニシン」ではなく、
「カペリン」その他の卵を用いられていることが多い
(数の子風に着色し、昆布にくっつける)
カペリン
「ししゃも」の代用としてよく使われる魚で、
日本産のシシャモ漁獲量減少により日本に持ち込まれた
主にカナダ沿岸などで漁獲されるものが
日本に輸入される
子持ち昆布の魚卵
「子持ち昆布」がニシンの卵であることや、
自然産卵による定着であることなどの決まりはない
付着卵
魚卵には、水に対する性質において2種類ある
• 海底に沈んでゆく「沈性卵」
沈性卵には、粘着性において2種類ある
• 粘着性のない「不付着卵」
ニシンの卵
「沈性卵」の「付着卵」であり、
この性質によって子持ち昆布ができる
おせち料理
•「数の子」… 子孫繁栄を意味する
•「昆布」… 喜ぶを意味する
という意味合いからそれぞれ用いられるが、
「子持ち昆布」は、これらが合わさった食べ物
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