ホワイトチョコレート
カカオ豆に含まれている脂肪分である、
「ココアバター(カカオバター)」が主原料
主に「ココアバター、砂糖、乳成分」で作られる
チョコレートなのに白い理由
「ココアバター」が白っぽい色をしている
また、一般的な「チョコレート」の主原料である
黒っぽい色の「カカオマス」を原料に含まない
これらの理由から、
チョコレートでありながら白っぽい色をしている
特徴
• カカオマス未使用なので、カカオの風味・苦みがない
(一般的なチョコレートと比べると甘さが目立つ)
• カカオ豆に含まれる抗酸化成分が取り除かれている
(一般的なチョコレートと比べて保存性が低い)
• ポリフェノールがほとんど含まれていない
(カカオマスにはポリフェノールが多く含まれている)
一般的なチョコレートとの違い
【一般的なチョコレート】
主に「カカオマス」「砂糖」「乳成分」が原料
【ホワイトチョコレート】
主に「ココアバター」「砂糖」「乳成分」が原料
ココアバター(カカオバター)
カカオマスから搾油したカカオ豆の「脂肪分」
カカオマスには、
「脂肪分(ココアバター)」が約50%含まれている
特徴
• クリーム色や白っぽい色合い
• なめらかな口どけ
• ほとんどポリフェノールは含まれていない
カカオマス
カカオ豆を発酵、乾燥、焙煎、磨砕した、
ペースト状などのもの
(「カカオリカー」などとも呼ばれる)
カカオマスはチョコレートの主な原料であり、
色、風味、苦味の成分となっている
カカオ豆の「外皮と胚芽」は工程中に取り除かれる
(取り除くタイミングは製法により異なる)
補足
カカオマスからココアバターを搾油して残ったものを
ココアバターと区別してカカオマスと呼ぶ場合もある
特徴
• 茶色や黒っぽい色合い
• カカオ豆の風味、苦みをもつ
• ポリフェノールが多く含まれている
チョコレートの定義
「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」では、
「チョコレート」と表示できるものは以下の通り
• チョコレート生地のみのもの
• チョコレート生地が全重量の60%以上の
チョコレート加工品
(「公正競争規約・第2条2項」より抜粋)
「チョコレート生地」とは以下の通り
• カカオ分が全重量の35%以上
(ココアバターが全重量の18%以上)• 水分が全重量の3%以下のもの
(「公正競争規約・第2条12項」より抜粋)
「カカオ分」とは以下の通り
カカオニブ、カカオマス、ココアバター、
ココアケーキ及びココアパウダーの
水分を除いた合計量
(「公正競争規約・第2条17項」より抜粋)
「カカオ分」の各要素は大まかには以下の通り
【カカオニブ】
カカオビーンズ(カカオ豆)から
シェル(殻)を技術的に可能な限り除いたもの【カカオマス】
カカオニブを、機械的方法により磨砕したもの【ココアバター】
カカオビーンズ、カカオニブ、カカオマス
から得られた油脂【ココアケーキ】
カカオニブ、カカオマスから
機械的方法等により脂肪分の一部を除いたもの【ココアパウダー】
ココアケーキを粉砕したもの
(「公正競争規約・第2条6~9項」より抜粋)
ホワイトチョコレートに関する解釈
カカオ分とは、
「カカオマス、ココアバター、その他のカカオ要素」
などの合計量だが、それらの配分の決まりはない
カカオマスなどの要素が「0%」で、
ココアバターのみが「35%以上」の場合でもOK
このため、
「カカオマス」が含まれないホワイトチョコレートも
「チョコレート」と成りえる
ミルクチョコレート
チョコレート生地には、
「乳固形分」を使用することができる
カカオ分が全重量の21%を下らず、かつ、
(ココアバターが全重量の18%以上)カカオ分と乳固形分の合計が
全重量の35%を下らない範囲内で、
カカオ分の代わりに、乳固形分が使用可能
(乳脂肪が全重量の3%以上)
(「公正競争規約・第2条12項」より抜粋)
「ミルクチョコレート」とは、
乳固形成分を含んだチョコレートであり、
その定めは以下の通り
チョコレートのうち、
チョコレート生地の乳固形分が
チョコレート生地の重量の14%以上
(乳脂肪分がチョコレート生地の重量の3%以上)
(「公正競争規約・第4条1項(1)」より抜粋)
ホワイトチョコレートとの関係
「ホワイトチョコレート」は、
公正競争規約にては定義されていないが、
「日本チョコレート・ココア協会」では以下の通り
ココアバターにミルク、砂糖などを加えて
作るチョコレートのこと
つまり、
ミルクチョコレートとホワイトチョコレートは、
原料の分量によっては、同様である場合もある
ただし、
乳固形分14%以下のホワイトチョコレートは、
ミルクチョコレートであるとは言えない
カカオマスが含まれるミルクチョコレートは、
ホワイトチョコレートであるとは言えない
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