塩こうじ(塩麹・塩糀)
「こうじ」と「塩」でつくられる調味料
主に「米こうじ」が用いられる
(蒸した米にこうじ菌を繁殖させたもの)
米のデンプンが糖化された甘味と
塩の辛味の混ざった、まろやかな塩味がある
用例
そのまま使う
酵素によって分解された米麹の甘味や旨味を利用
• 塩の代わりに料理の味付けに利用
• タレ、スープなどに添加して利用
• ドレッシングとして利用
漬け込みに使う
塩こうじに漬け込むことで酵素が食材の成分を分解する
• 食材を柔らかくする
• 食材の甘味や旨味を引き出す
• 発酵による旨味や甘味などが加わる
こうじ菌の消化酵素
こうじは食材を栄養にするために、
消化酵素を出して成分を分解する
主な消化酵素
【アミラーゼ】
でんぷんを糖に分解して甘味を出す
【プロアテーゼ】
たんぱく質をアミノ酸に分解して旨味を出す
【リパーゼ】
脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解してあっさりさせる
そのほか消化酵素の特徴
酵素による分解によって、食材を柔らかくする効果
麹菌が死滅しても、つくり出された酵素は残り、
それにより食材の分解が進み、柔らかくする
これらの酵素のほとんどは、
40℃前後で最も活性するとされ、
60℃を超えると変性を起こし、活性低下や失活する
塩こうじのつくり方
必要なものは「こうじ」「塩」「水」
①)こうじをほぐして塩と混ぜ合わせる
②)容器に入れた①が浸かるくらいに水を加える
③)5日〜10日冷暗所で常温保存して発酵させる
(1日1回程度、全体をかき混ぜる)
こうじ
• 主に米こうじを使用
• 生こうじでも乾燥こうじでもOK
塩
• 塩は量は麹の3分の1から4分の1くらい
• 酵素は、塩分が低いほうが活性化する
• 塩分が少ないと雑菌が増えやすい状態になる
(塩分を少なくするほどに保存が難しくなる)
水
ひたひたになるくらいに加える
(ひたひたの状態になるように水を足していく)
気温と保存期間
• 適温は25~30度
• 気温の低い場所で塩麹を保管しておくと発酵が遅くなる
(20度以下だと、熟成するのに14日以上など必要)
• 夏は発酵が早くなるので注意
使用目安
米の形状が柔らかくなったり、
ほんのり甘い香りがしてくると使いどき
適温の場合、
3ヵ月くらい経つと熟成が進み旨味が増すとされる
保存期間
冷蔵庫保管で約半年が目安