スポンサーリンク

【花火】「打ち上げ花火」の仕組み

打ち上げ花火の仕組み

「打ち上げ筒」にセットされた花火玉は、
筒から打ち上げられ、導火線が燃焼しながら上昇し、
上空で導火線の燃焼が割薬に到達し、引火して爆発

割薬の燃焼・爆発力によって、玉皮を破り、
星が燃焼し、飛び散って「花火」となる

 

打ち上げ花火に必要なもの

•「花火玉」 ………空中で破裂して花火となるもの
•「打ち上げ火薬」…花火玉を打ち上げるための火薬
•「打ち上げ筒」……花火玉と打ち上げ火薬をセット
•「着火源」 ………打ち上げ火薬に点火

そのほか、花火玉の上部に「竜頭」と呼ばれる
持ったりするための輪を付けたりする

 

 

花火玉

花火玉は大きく分けると、
星(火薬)」「割薬(火薬)」「玉皮」「導火線
からできている

星(ほし)

燃焼時に光る火薬

薬品の配合内容や比率を変えることにより、
光の色を変えることができる

割薬(わりやく)、割火薬

「玉皮」を破壊し(もしくは割り)、
「星」を引火させ、勢いよく飛ばすための火薬

玉皮(たまかわ)

一番外側の紙でできた殻

ボール紙などで成形した半球状の状態で火薬を詰め、
2つを張り合わせ、上からクラフト紙などを貼っていく

導火線

玉の中心にある割薬に引火するためのもの

花火玉が最も高い位置に上がった時に
割薬に引火されるように長さを設定する
(導火線自体は打ち上げ時に引火される)

 

 

打ち上げ火薬

花火玉を打ち上げるための火薬

打ち上げ筒にセットしたり、
花火玉に付けた状態にして用いられる

 

 

打ち上げ筒

花火玉と打ち上げ火薬をセットする筒

花火玉の直径よりも
1割ほど大きい位の筒の太さが適当

 

 

着火源

従来

筒の上から火種を入れて点火していた

近年

筒に電気的に着火する仕組みを施し、
遠隔操作によって点火することがほとんど

そのほか

打ち上げ筒の底に高温に熱した鉄片を入れ、
打ち上げ火薬付きの花火玉を投入する方法もある
(「早打ち」をする場合に用いられる方法)

 

 

 

花火玉の大きさ

花火玉の大きさは「号」という単位でよばれる

昔は寸、尺で呼んでいたが、
尺貫法廃止などから「1寸」を「1号」
と表現するようになったとされる
(1寸=約3.3cm)

「10号玉(10寸)」は「尺玉」と呼ばれる
(「10寸=1尺(約30cm)」であることから)

大きいものでは、
「4尺玉(40号玉)」が実際に打ち上げられている

4尺玉(40号玉)

直径:約120cm
重さ:約400kg
花火直径:約800m
打上高さ:地上800m以上

 

 

 

打ち上げ花火の手順

①. 「打ち上げ筒」を地面にしっかりと固定

②. 「打ち上げ火薬」を筒の底にセット

③. 導火線を下にして「花火玉」を筒にセット

④. 「打ち上げ火薬」に点火

⑤. 打ち上げ火薬の圧力で「花火玉」が飛び上がる
(打ち上げと同時に「花火玉」の導火線にも火が付く)

⑥. 空中で花火玉内の火薬に火が到達し、爆発、破裂
(花火玉が開き、「花火」となる)

 

 

 

 

打ち上げ方式

花火には、大きく分けて3つの打ち上げ方式がある

•「単発打ち」 ……単発で打ち上げていく
•「早打ち」  ……1本の筒から連続打ち上げ
•「スターマイン」…多数の筒から連続打ち上げ

 

単発打ち

花火を1発ずつ打ち上げる方式

大きな尺玉や、ユニークな形を型どったものは
単発打ちで上げられる場合も多い

あらかじめ、
花火玉と打ち上げ火薬を筒の中に入れておき、
着火源を筒の中に投げ込み、点火する

 

早打ち

1本の打ち上げ筒から連続して打ち上げる方式

筒の底に高温に熱した鉄片を入れ、
そこに打ち上げ火薬を取り付けた花火玉を次々投入

 

スターマイン

多数の筒から速射連発する方式
打ち上げ筒を並べて導火線で繋ぎ、同時か連射する

打ち上げ火薬、花火玉をセットし、
打上時に筒からも花火が出るよう、火薬を散りばめる

電気点火を用いて行われるが、
パソコンで点火順の制御などがされたりもする

 

 

 

打ち上げ花火の種類

大きく分けると、
割物」と「ポカ物」がある

 

割物

同心円状に放射されて、丸い形の花火となる
花火玉は、同心円状に星と割薬が配置される
(中心には割薬が配置される)

小割物

大きめの花火玉の中に、
小さな割物の玉がたくさん入った構造
(多数の小型花火が一斉に開く)

型物

割物の変形で、空に具体的な形を描く花火
(「土星」「ニコニコマーク」「ハート」など)

 

ポカ物

玉皮が割れて、仕掛けを放出するもの
(星など火薬が収納され、それ自体が花火)

殻を「ポカっと」割るので「ポカ物」とされる

割物の星は放射状に押し出されるが、
ポカ物の仕掛けは独自に動く

 

 

 

打ち上げ高さ

花火玉が大きくなればなるほど、
上空で花火が開いたときの直径も大きくなる

そのため、玉が大きいほど、
より高く打ち上げる広い打上場所が必要になる

尺玉(10号玉)の場合

開いた時の花火の直径は約300mで、
「高さ:約300m以上」の打ち上げが必要

 

 

 

タイトルとURLをコピーしました