しびれる辛み「花椒」
花椒は、中華料理の辛み付けによく使用され、
特に麻婆豆腐などの四川料理に欠かせない調味料
「唐辛子」がヒリヒリした辛さであるのに対し、
「花椒」はしびれるような辛さ
「麻(マー)」には、しびれるといった意味があり、
花椒のしびれるような辛さを指すとされる
花椒(かしょう:ホアジャオ)
花椒は「カホクザンショウ」の木の熟した実を
採取、乾燥し、種子を取り除き、粉状に加工したもの
• 日本語読み➝「かしょう」
• 中国読み➝「ホアジャオ」
「四川山椒」「中国山椒」「中華山椒」
などと呼ばれることもある
カホクザンショウ
高さ3~7mの落葉低木で、直径3mmほどの実をつける
山椒と同じミカン科サンショウ属であるが種は異なる
(同族異種)
産地は中国の四川省、河北省、河南省など
特徴
• 柑橘系の爽やかな香り
• しびれるような辛み
用途
• 果皮を乾燥し粉状にした調味料「花椒」
• 果皮を植物油に漬けて成分を溶出させた「花椒油」
• 塩と花椒の粉末を混ぜた「花椒塩」
など
花椒の製法
①. 熟して赤くなった花椒の実を採取する
②. 実を乾燥させる
③. 種子を取り除く(※)
④. 残った果皮を粉状に加工する
(※)
実を乾燥させると皮が割れ、種子が出てくる
(採取前の成っている状態でも、割れたりする)
花椒と山椒の違い
どちらもミカン科サンショウ属の植物
柑橘系の香りやしびれる辛さがあるのは同じだが、
山椒よりも花椒の方がいずれの刺激も強い
【花椒】
• ミカン科サンショウ属「カホクザンショウ」
• 原産は中国
• 主に中華料理に用いられる
• 「果皮」を香辛料として利用
【山椒】
• ミカン科サンショウ属「山椒」
• 原産は日本や朝鮮半島
• 主に日本料理に用いられる
• 「葉」「花」「実」「果皮」など様々な部位を利用
(食材、添え物、調味料などとして)
花椒を山椒で代用した場合
しびれる辛みが少なく、香りも少ないので、
辛みも風味も物足りなく感じる
山椒を花椒で代用した場合
しびれる辛みが強く、香りも強いので
刺激を強く感じすぎてしまう