ぽん酢
柑橘類の果汁を用いた調味料
レモン、ライム、ダイダイ、ゆず、スダチ、カボスなど
柑橘類の果汁に酢酸を加えて、保存性を高めたもの
補足
酢酸を加えない果汁のみのものは
「生ぽん酢」と呼ぶこともある
ぽん酢に醤油を混ぜた「ぽん酢醤油」もある
(「ぽん酢醤油」も「ぽん酢」と略して呼ばれる)
ぽん酢醤油には、
みりん、鰹節、昆布などの出汁を加えることもある
(味付きぽん酢)
ぽん酢の語源
柑橘系の果物「デコポン」や「ポンカン」などから
「ポン」という部分をとった名称のように思えるが、
オランダ語の「pons(ポンス)」からきている説が有力
「酢」の意味
「ポンス」に「酢」の漢字をあて「ポン酢(ス)」となり、
さらに濁って発音されて「ポン酢(ズ)」
実際に酢酸が入っているかどうかというより
「酸っぱい」イメージから用いられたと考えられる
panc(パンチャ)➝pons(ポンス)
サンスクリット語やヒンディー語で「5」を意味する
「panc(パンチャ)」がponsの起源であるとされる
「panc(パンチャ)」は、
柑橘類の果汁、水、砂糖、塩、香辛料など5種類のものを
混ぜ合わせた飲み物(胃腸薬)にも使われた名称とされる
それがヨーロッパなどに渡り、
オランダでは「pons(ポンス)」となった
pons(ポンス)
やがて「pons(ポンス)」は、
ブランデーやラム酒に柑橘類の果汁や砂糖などを
混ぜ合わせた飲み物を表すようになる
さらに転じて、そこに混ぜる柑橘類の果汁の事を
「pons」と呼ぶようになったとされる
ポンカンの語源
【ポン】
原産国のインドの地名「Poona(プーナ)」
に由来しているとされる
【カン】
柑橘類の「柑(かん)」
「Poona」を漢字で音写した文字が「椪」
➝これを中国の読み方で「ピエン」と発音
➝それを日本語で「ポン」と読んだ
(「椪柑=ポンカン」)
つまり、ポンカンとは
「インドのPoona原産の柑橘類」という意味
デコポンの語源
ポンカンの改良種であることと、
へた部分にでっぱりがあることから
日本への伝来
日本には、江戸時代にオランダから長崎に伝わった
当初は食前酒として使われたが、飲み物よりも、
酢酸を加えて保存性を高めた調味料として広まった
(生のままの果汁は日持ちしない)
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