「マリネ」と「カルパッチョ」の違い
大きな違いとしては、
「マリネ」 ……調理方法
「カルパッチョ」…料理名
【マリネ】
• フランス料理の調理方法
• 食材を酢やレモン汁などの漬け液につける調理方法
(この方法による料理の名称に添えられたりもする)
【カルパッチョ】
• イタリア発祥の料理
• 薄切りにした生の魚介・牛肉にソースをかけた料理
(酢、オリーブ油、マヨネーズベースのソースなど)
混同される理由
「マリネ」と「カルパッチョ」が
混同される理由には、以下などが考えられる
同様な盛り付け
マリネも薄切りの食材を利用することがあり、
また、いずれも類似した調味料を使うことがあり、
結果として似たような盛り付けになることがある
同様な料理名
マリネは調理方法だが、マリネして作った料理に対し
「~のマリネ」といった名称を付けることがあるため、
類似した料理に同様な料理名が付けられたりする
例:サーモンのマリネ、サーモンのカルパッチョ
マリネ(仏:Marinade)
フランス料理の調理方法のひとつ
肉、魚介類、野菜などの生や調理した食材を
酢やレモン汁などの漬け液につけ込む調理法
(この浸け液を「マリネ液」と呼んだりする)
漬け液につけることで、
食材を柔らかくし、風味をつけ、保存性を高める
などといった効果をもたらせる
補足
「マリネ」は「漬け込む」という行為も指し、
和食の「南蛮漬け」「なます」「酢の物」なども
広義では「マリネ」といえる
食材
「マリネ」によく使われる食材は、
• 魚介類(サーモン、ニシン、エビ、タコなど)
• 野菜(玉ねぎ、きのこなど)
• 肉類
浸け液
浸け液に用いられるもの(ベース)
• 酢
• レモン汁
• ワイン
• 油(オリーブ油、サラダ油など)
そのほか(加えるもの)
• ハーブ
• 塩
• 香味野菜(玉ねぎなど)
• 香辛料
• 調味料
補足
全てが必須というわけではない
「酢を使ったもの」というイメージもあるが、
必ずしも酢を使うという訳ではない
(「酢漬け」=「マリネ」ではない)
由来
フランス語の「marin(海を意味する)」からきていて、
もともと海水に漬けていたのが始まりとも言われる
そこにハーブや香辛料を加えたり、
レモン汁、酢、ワイン、油などを用いる様になり、
現在では様々な調味料を加えたマリネがある
カルパッチョ(伊:Carpaccio)
イタリア発祥の料理
もともとは、生肉にソースやチーズをかけたもの
日本では主に、それをアレンジした
生の魚介類などを用いてつくる料理を言うことが多い
カルパッチョ(元来のもの)
もともとの基本的な「カルパッチョ」は、
薄切りにした牛ヒレなどの生肉に、
チーズやソース(マヨネーズベース)をかけたもの
魚介類などのカルパッチョ
牛ヒレ肉の代わりにマグロ、サーモン、タコなど
魚介類の刺身を使用したものがよく見かけられる
(日本でアレンジされ考案された料理とされる)
ソースもチーズやマヨネーズベースのみならず、
オリーブ油、酢、スパイスなどが用いられたりする
魚介類などでアレンジされた料理は、
「~のカルパッチョ」といった名称になっている
(「~」には魚介類の名称が入る)
カルパッチョ料理
• カルパッチョ
• タコのカルパッチョ
• サーモンのカルパッチョ
• 鯛のカルパッチョ
• マグロのカルパッチョ
など
由来
カルパッチョは1950年代頃に、
イタリアで考案された料理であるとされる
名称は14~15世紀頃に活躍した画家
「ヴィットーレ・カルパッチョ」にちなむとされる
その名称がつけられた由来には諸説があり、以下など
• 彼が牛肉にチーズをかけた料理が好きだった
• 彼の絵画の赤色が、薄切りの生牛肉の色に似ていた
• 彼の作品には赤と白の彩色が特徴の作品が多い
(牛肉と皿、ソースの赤と白の採色、からの連想)