土用(どよう)
土用とは、「土旺用事(どおうようじ) 」の略
「立春、立夏、立秋、立冬」の前の
それぞれ約18日間ずつ
五行説に由来する暦の雑節である
補足
それぞれの土用の、
最初の日は「土用の入り」
最後の日は「土用の明け」
(「土用の明け」=「節分の日」)
現代で土用といえば、
一般的には「立秋前の夏土用のみ」を指すことが多い
土用と五行説
五行説では万物は、
「木」「火」「土」「金」「水」
の5つの要素から成り立つと考えられている
これらは季節にも当てはめられ、
「木=春」「火=夏」「金=秋」「水=冬」に分類され、
「土」は季節の変わり目の象徴であるとされた
土用の期間
「約18日ずつ」という期間も、
土用と五行説の関係によるもの
1年を五行(5つ)に分割すると、
➝約365日÷5=約73日
(「約73日」が五行それぞれに割り当てられる)
さらに、
土用は四季(4つ)の変わり目に割当てられるので、
➝約73日÷4=約18日
(「約18日」が各土用に割り当てられる)
土用の入り(どようのいり)
「土用の入り」となる日は、
太陽横径によって定義されている
夏土用➝太陽黄経117º(「立夏(135º)」の18º前)
秋土用➝太陽黄経207º(「立夏(225º)」の18º前)
冬土用➝太陽黄経297º(「立夏(315º)」の18º前)
このタイミングによって、
土用の期間は17日〜19日に変化する
18ºの根拠
1年を360ºとして五行(5つ)に分割すると、
➝ 360º ÷ 5 = 72º
(「72º」が五行それぞれに割り当てられる)
さらに、
土用は四季(4つ)の変わり目に割当てられるので、
➝ 72º ÷ 4 = 18º
(「18º」が各土用に割り当てられる)
土旺用事(どおうようじ)
土用とは「土旺用事」の略である
土旺用事とは、
「土の気が最も働く期間」といった意味合いの言葉
「土」 … 土の気が、
「旺」 … 旺(さかん)になり、
「用事」… 用事(働く、支配)する
土用に良くないとされること
• 新しいこと
• 方角に関すること
土を犯す
『土を掘り起こしてはいけない』
土用の期間は、「土公神(どくじん) 」
という土の神様が支配するといわれ、
土を動かしてはいけないとされる
建築工事などにおいて、
土を掘り起こしたりする基礎工事などにて
「土用の期間」を避けることがあるのはこのため
新しいこと
『新居購入、就職・転職、結婚、開業・開店など』
季節の変わり目は体調を崩しやすい
土用の期間は季節の変わり目なので、
その期間には新しいことを始めようとせず、
注意して静かに過ごすようにするという考え方などから
方角に関すること
『旅行、引っ越しなど』
土用の期間は、
吉凶関係なくどの方角も良くないと言われ、
旅行や引っ越しは避けるべきと考えられている
土用の間日(まび)
「間日(まび)」とは、
土公神が天上に行き、地上にいなくなるとされる日
この日は、土用の期間中であっても、
「土用に良くないとされること」を行っても良いとされる
各土用の間日
• 夏土用の間日➝「卯・辰・申」の日
• 秋土用の間日➝「未・酉・亥」の日
• 冬土用の間日➝「寅・卯・巳」の日
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