鶏飯(けいはん)
鹿児島県奄美群島で作られる郷土料理
茶碗に盛ったご飯に、
鶏肉とその他の具材、薬味をのせ、
鶏出汁をかけて食べる、お茶漬けのような料理
ご飯、具材、薬味、スープは別々の器で出され、
自分で好きな配分で盛り付けながら食べる
鶏飯丼
ご飯、具材、薬味が全て盛られて、
スープを掛けた状態で供することもあるが、
この場合の料理は、鶏飯丼と呼ばれたりする
鶏飯の特徴
スープ
鶏を茹でて出汁を取る
本場の奄美では、鶏まるごと出汁を取るとされる
それ以外の地域では、切り分けた鶏肉や特定の部位、
または、鶏がらを使うなど簡略化している場合も多い
具材
• 鶏肉
• 錦糸卵
• 椎茸
• パパイヤの漬物
• ニンジン、オクラなどの野菜
など
鶏肉
鶏肉は茹でて、出汁をとったものを
その後、食材としても利用する
パパイヤの漬物
本場の奄美ではパパイヤの漬物が用いられるが、
それ以外の地域では、沢庵で代用されたりする
(パパイヤの漬物は島外では入手しづらい)
薬味
• のり
• ねぎ
• 柑橘類の皮(乾燥したもの)
など
柑橘類の皮
みかん、ゆず、タンカン、ポンカンなどの皮を
乾燥させたもので、「陳皮(ちんぴ)」とも呼ばれる
鶏飯の由来
鶏飯の元祖としている「みなとや(奄美)」では、
鶏飯は江戸時代の頃に考えられた料理で、
その当時は鶏肉を用いた炊き込みご飯であったとされる
昭和20年頃に「みなとや」においてアレンジされ、
現在のお茶漬けに近いスタイルの料理になったとされる
類似名の料理
とりめし
全国各地の郷土料理「とりめし」と混同されやすいが、
「とりめし」が丼物や炊き込みご飯などであるのに対し、
「鶏飯(けいはん)」は、お茶漬けの様な料理
「鶏飯」と表記した場合、「とりめし」とは呼ばず、
多くの場合「けいはん」と呼んで奄美郷土料理を表す
「とりめし」を表す場合は、ひら仮名で表すか、
もしくは「鶏めし」などとされるのが一般的
チキンライス
英語的に表現すると「鶏飯(チキンライス)」となるが、
「チキンライス」は炒め飯であり、全く異なる料理
チキンライスは主にケチャップを用いた炒め料理で、
オムライスの中身として使われたりする
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