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「すき焼き」関東と関西の違い、語源、牛鍋との関係

すき焼き

食肉や他の食材を
鉄鍋で焼いたり煮たりして甘辛く調理する日本の料理
(一般的に溶き卵をつけて食す)

本来のスタイルは、
肉だけを先に食べ、野菜を加えるものとされる

 

【食肉】
一般的に薄切りにした牛肉が用いられる

【その他の食材】
ネギ、白菜、春菊、シイタケ、豆腐、シラタキ、麩など

 

 

「関東」と「関西」の違い

すき焼きは、関東と関西で調理法が異なったりする

 

関東風

醤油、砂糖、酒などを
あらかじめ合わせた「割下」を用いて甘辛に調理

まず肉を焼き、割り下を注いで、
その後野菜を入れて煮る
(煮詰まってきたら「割り下」を足す)

 

関西風

醤油、砂糖、酒などを
食材を調理しながら加えて、甘辛く仕上げる

まず肉を焼き、「砂糖と醤油」で味付けし、
その後野菜を入れて煮る
(煮詰まってきたら酒や水を挿して調整する)

 

 

割り下

割り下は「割り下地」の略

すき焼きに限らず日本料理において使われる

 

【割り】
出汁(だし)、醤油、みりん、砂糖、酒
などで割ること

【下地】
味付けの元となるものという意味

 

 

溶き玉子

すき焼きの食材を
溶き玉子につけて食すようになった由来は以下など

• 熱さを冷ますため
• 濃い味付けを緩和するため
• 牛肉の臭みを消すため
• 元々あった食べ方をすき焼きに応用

 

 

語源

「すき焼き」の語源とされるものは以下など

• 鋤焼(すきやき)
• 杉焼(すぎやき)
• 剥身(すきみ)

なかでも、
「鋤焼」の説が最も有力とされている

 

鋤焼(すきやき)

農具の鋤(すき)の金属部分を鉄板の代わりにして
魚や豆腐を焼いて食べていたとされるもの

鋤を用いた調理は1800年代初期の文献にみられ、
1830年頃には「鋤焼」を料理名とした文献がみられる
(鴨肉、鯨肉、魚類などの焼き料理の一種として)

 

杉焼(すぎやき)

魚介類と野菜などを
杉材の箱に入れて味噌煮にする料理

古くからある日本料理とされる
(1640年代の文献にみられる)

 

剥き焼

薄く切った肉を意味する「剥身(すきみ)」に由来

 

 

 

「すき焼き」と「牛鍋」

「すき焼き」と「牛鍋」は同様のものであり、
以下の様に分類されたりする

ただし、
一般家庭で「すき焼き」と言っていても、
「牛鍋」の調理法を行っていたりもする

 


【すき焼き】(関西風)

鉄鍋で肉を焼き、「砂糖や醤油で味付け」をし、
そのあとに、野菜などの具材を入れて煮る


【すきやき】(関東風)

鉄鍋で肉を焼き、「割り下」を入れ、
そのあとに、野菜などの具材を入れて煮る


【牛鍋】

鉄鍋に「割り下、肉、野菜」を入れて
同時に煮るというもの


 

 

 

牛鍋

牛鍋は横浜発祥と言われている料理

割り下を注いだ鉄鍋に
牛肉、野菜などの食材を入れ同時に煮るもの

 

牛鍋の発祥

日本では牛肉を食べる習慣がなかったが、
1859年の横浜港開港で、外国人が多数来日することで、
牛肉を食べる文化が日本に入ってきたとされる

当時は、
食肉処理技術が未発達で、牛肉の獣臭さがあり、
くさ味を消すため「味噌で煮込んでいた」とされ、
これが牛鍋の始まりとされる

肉質が上がるにつれて味付けは、
醤油と砂糖などを用いた割り下が主流になっていった

 

 

 

「すき焼き」と「牛鍋」の歴史

関東

1860年頃に横浜で「牛鍋屋」が誕生

関西

1870年頃に神戸で「牛すき焼き専門店」が誕生

その後

関西のすき焼き屋が関東へ進出し、
「すき焼き」が関東でも広まったとされる

次第に関西の「すき焼き」と関東の「牛鍋」が融合し、
「関東風のすき焼き」が誕生したとされる

 

 

 

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