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【醤油】「生(き)醤油」と「生(なま)醤油」の違い

「生(き)醤油」と「生(なま)醤油」の違い

同じ「生醤油」という漢字を用いて、
「きじょうゆ」「なましょうゆ」という2つの読み方

これらは、
単に読み方の違いではなく、異なるものを指す

 


【生醤油(きじょうゆ)

食塩以外のものを添加していない醤油
(原材料は基本的に「大豆、小麦、食塩」のみ)


【生醤油(なましょうゆ)

加熱殺菌をしていない醤油
(ろ過して微生物を取り除いたもの)


 

 

 

生醤油(きじょうゆ)

保存性を高める為のアルコールや保存料、
ダシや調味料などを醸造後に添加していない醤油のこと

原材料は「大豆、小麦、食塩」のみ

ダシなどを加えたものを「合わせ醤油」と呼ぶのに対し、
調合せずそのままという意味で「生醤油(きじょうゆ)

 

食品表示基準の解釈

食品表示基準において、しょうゆ製品で
「生(き)」の名称の使用が認められているのは、

本醸造方式によるものであって、
食塩以外のものを添加していないもの

(「食品表示基準・別表22(第9条関連)」より解釈)

 

本醸造方式

しょうゆ麹に食塩水を加えて仕込み、
これを発酵、熟成させる最も一般的な製造方式

 

加熱殺菌(火入れ)

微生物の働きを失活させるための工程

「生(き)醤油」に関しては、
加熱殺菌の工程の有無というのは特に規定はないが、
加熱殺菌をしたものを主に指す

 

「生(き)醤油=加熱殺菌」の認識の理由

①. 加熱しないもの➝「生(なま)醤油」であるため
( 「生(き)醤油」でも加熱しないものは「生(なま)醤油」)

②. 「生(き)醤油」は、「生(なま)醤油」誕生前から存在し、
その頃は加熱殺菌しない醤油が出回ることはなかった

これらのことから、一般的な認識として
「生(き)醤油=加熱殺菌をしたもの」となっている

 

 

 

生醤油(なましょうゆ)

フィルターを用いた精密なろ過をすることで
「発酵を活性化する菌など」を取り除いた醤油
(最終工程で「加熱殺菌(火入れ)」を行わない)

加熱しないので、
色が鮮やかで、香りや味わいもまろやか

酵素は生きたままなので、肉調理などに用いると
タンパク質が酵素で分解され、柔らかくなる

 

食品表示基準による解釈

食品表示基準において、しょうゆ製品で
「生(なま)」の名称の使用が認められているのは、

火入れを行わず、
火入れと同等の殺菌処理を行ったもの

(「食品表示基準・別表22(第9条関連)」より)

 

 

 

一般的な醤油と加熱殺菌

一般的な醤油は、加熱殺菌を行うことで、
発酵を抑制し、変質しないようにしている

 

加熱殺菌による効果

• 微生物を熱で殺菌する
• 色やツヤを整える
• 香ばしい香りが増す

また、「生(なま)醤油」よりも長く持つ

しかし、加熱処理をすることで
もろみ特有の香りや風味は失われてしまう

 

 

 

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