アメリカンコーヒー
「浅く焙煎」したコーヒー豆から抽出したコーヒー
焙煎が浅いため苦味やコクが少ない
(酸味が強くすっきりとした味わい)
ただし、見た目も薄いため、
「濃度、味が薄い」という認識がされている事も多い
(淹れたコーヒーをお湯で薄めたものという認識)
アメリカンコーヒーの淹れ方
• 「浅煎り」の豆を用意する
• 豆を粗く挽く(中粗挽き~粗挽き)
• 多めのお湯で、スピードを早めて短時間で抽出
カフェイン
カフェインは、焙煎によって減っていくので、
焙煎が浅いとカフェインが多く残ることになる
通常のコーヒーに比べカフェインが多く含まれている
(わずかながらカフェイン量が高い)
コーヒー豆の焙煎
一般的に、
コーヒー豆は焙煎度合いによって8段階に分けられ、
深く煎ったものほど見た目は黒く、苦みも増す
•「深い焙煎」➝色が黒っぽく、苦味が強くなる
•「浅い焙煎」➝色味が薄く、酸味が強くなる
コーヒー豆の苦み、コクを楽しむ➝「深煎り」
コーヒー豆の酸味や軽い飲み口を楽しむ➝「浅煎り」
焙煎度合い(8段階)
①. ライトロースト (浅煎り)
②. シナモンロースト ⇧
③. ミディアムロースト
④. ハイロースト
⑤. シティロースト
⑥. フルシティロースト
⑦. フレンチロースト ⇩
⑧. イタリアンロースト (深煎り)
アメリカンコーヒーに適した焙煎
アメリカンコーヒーは、焙煎度が低い
「②. シナモンロースト」「③. ミディアムロースト」
辺りの豆を使うのが一般的
また、「①. ライトロースト」を使ったりもする
「ミディアムロースト」の豆を
「アメリカンロースト」と言ったりもする
薄いコーヒーの提供
カフェや喫茶店によっては
淹れたコーヒーにお湯を加えたものを
アメリカンコーヒーとして提供していることもある
これは、アメリカンコーヒーの認識が
「色が薄く苦味が少ない=コーヒーをお湯で薄めている」
であることからと考えられる
豆の種類
アメリカンコーヒーに用いる豆の種類には、
特に指定はなく、ブレンドした豆を用いることも多い
酸味をしっかり感じたい場合、
「モカ」「キリマンジャロ」など、
酸味に個性を持つ豆を選ぶと良い
酸味を程よく楽しみたい場合、
「コロンビア」「ブラジル」など、
バランスに優れた豆を選ぶと良い
アメリカンコーヒーの由来
誕生の由来
誕生の由来については諸説あるが、
以下などの通り
開拓中の器具不足
ヨーロッパの人々が、
アメリカ大陸を開拓していくときに生まれた飲み方
開拓中に高度な器具を持ち合わせておらず、
簡易な器具を用いてコーヒーを淹れていた
そのため、必然的に焙煎が浅く、抽出の粗い
コーヒーが飲まれるようになったというもの
戦時中の物資不足
第2次世界大戦中に
物資不足によりコーヒー豆の価格が高騰した
その結果、少ないコーヒー豆に対して
多めのお湯で淹れるようになったというもの
そのほか
• アメリカの水が浅煎りの豆に合っていた
• 紅茶の代用品として、紅茶に似せて作った
(紅茶の関税が高く、取得が容易ではなかったため)
など
名称の由来
「アメリカスタイルの飲み方」という意味から、
「アメリカンコーヒー」となったとされる
浅い焙煎具合が好きなアメリカ人を見て、
それを真似して飲み始めたという由来
豆の「原産地」が関係した名称ではない
(アメリカ産の豆を必ずしも使用していない)
海外では「weak coffee」
アメリカンコーヒーという言葉は、
日本で生まれた言葉であり、海外では通用しない
海外で同等のコーヒーが必要な場合は、
「weak coffee(焙煎が弱めのコーヒー)」
といったものが近いものとされる
コーヒー豆の焙煎度の
「強いコーヒー」「弱いコーヒー」は、
「strong」「weak」でそれぞれ表現する