コーンスターチ
とうもろこしの穀粒から抽出されたデンプン
(粒子が細かく白っぽい粉)
加熱すると不透明のとろみがつく
片栗粉に比べると粘度が低いものの、
低温になっても粘度を保つ特徴がある
名称の意味
•「スターチ」…でんぷん
用途
コーンスターチの用途は以下など
• 食品用
• その他(化粧用、工業用、医療用)
食品用
焼き菓子や揚げ衣に用いるほか、
料理のとろみづけ、ビールの副原料
などとしても用いられる
焼き菓子
• プリンやカスタードクリームに使用
(なめらかに仕上がる)
• クッキー、ケーキ、ビスケットに使用
(サクッと軽く仕上がる)
揚げ衣
揚げ衣(調理用粉)として使用すると、
揚げ物がサクッと軽い食感に仕上がる
(から揚げ、竜田揚げ、天ぷらなど)
料理のとろみづけ
粘度が低いが、片栗粉の代用としてや
料理に少しのとろみを付けたい場合に用いる
(フランス料理、中華料理など)
ビールの副原料
麦芽100%ではないビールや発泡酒の副原料
原材料に使われている「スターチ」は、
主にコーンスターチが用いられる
添加剤(糖化品)
甘味料として広く食品、飲料分野で使用
(デンプンの加水分解による糖類を利用)
その他
化粧用
ファンデーション、ベビーパウダーなどの
化粧品の基礎成分として利用
工業用
• 繊維、製紙などの「内添剤」
• 紙製品の加工、製造の際の「接着剤、糊料」
• 医療用ゴム手袋に塗布する「パウダー」
(ゴムを滑りやすくして装着しやすいよう)
医療用
• 輸液(点滴液)用の糖類成分として利用
• 飲み薬を錠剤の形にするために使用
原料
とうもろこしは、いくつかの品種に分けられる
主な食用品種
一般に食用とされるのは、
• 「スイートコーン」と呼ばれる甘味種
• 「ポップコーン」に使われる爆裂種
ただし、
どちらもコーンスターチに使われる種類ではない
コーンスターチの原料
コーンスターチの原料として使われる品種は、
•「デントコーン(馬歯種)」
•「ワキシーコーン(糯種)」
デントコーン
大型のトウモロコシ
乾燥させて、主に家畜の飼料として利用される
ワキシーコーン
粒の色が黄色、黒、紫などカラフル
若いうちに収穫して蒸すと、もちもちとした食感
コーンスターチと片栗粉の違い
使う量が少量なら、
それほど極端な違いを感じることはないが、
それぞれの特徴は以下など
片栗粉
• 片栗粉はじゃがいものデンプン
(元来はカタクリのデンプン)
• 加熱すると無色透明のとろみがつく
• 温度が下がると粘度が低下してしまう
(あんかけなど温かいまま食べる料理に適す)
コーンスターチ
• とうもろこしを原料とするデンプン
• 加熱すると不透明のとろみがつく
(片栗粉と比べると粘度は低い)
• 温度が低くなってもとろみが持続
(冷やして食べる菓子類などに適す)
コーンスターチの代用品
片栗粉で代用
とろみづけにおいて代用する場合、
片栗粉のほうが粘度が高いため、
少なめにして加える
パン作りにコーンスターチが必要な場合にも
片栗粉で代用が可能
小麦粉で代用
カスタードクリーム作りの際の代用には、
小麦粉が有効
カスタードクリームには、
薄力粉(小麦粉)で作るレシピもある
小麦粉を使用するとグルテンも生成され、
重厚感のあるクリームに仕上がる