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「天津甘栗」とは、シナグリ(中国栗)を焼き上げたもの

天津甘栗

中国産の「シナグリ(中国栗)」という種類の栗を
小石と一緒に混ぜながら炒って焼き上げたもの

シナグリの渋皮は食用部分に密着しておらず、
皮を割ると中身が容易に取り出せる

 

 

 

シナグリ(支那栗)

ブナ科クリ属の落葉高木で、原産は中国大陸

日本では「天津栗、中国栗」などと呼ばれ、
中国では「板栗」と称される種にあたる

 

特徴

日本で採れる栗とは異なり、
渋皮がタンニンによって食用部分に密着せず、
簡単に剥がれるので、剥いて食べるのが容易
(日本の栗は渋皮が食用部分と密着してはがれない)

また、中国栗は甘味が強いのも特徴で、
味付けなしでも自然の甘味がある
(日本の栗は甘味が弱い)

 

シナグリの旬

甘栗に用いられるシナグリの収穫は10月頃

収穫後または輸入後に冷蔵庫で貯蔵されるため、
1年を通して市場でも見られる

10月頃に採れた新栗が新鮮で良さそうだが、
貯蔵して熟成することで甘味が増すともされる

 

 

 

名称の由来

日本は中国の各地から甘栗を輸入していたが、
その中でも天津からの輸入が特に多かったため、
まとめて「天津栗」と呼ばれるようになったとされる

天津は当時の中国の輸出の中心であり、
集まった大量の栗が天津から輸出された

ただし、天津自体は港町であり、
栗が沢山採れる山があるわけではなく、
栗の名産地というわけではない

 

 

 

天津甘栗の甘さ

天津甘栗の甘さは栗自体の素材の甘味

熱を加えることで栗に含まれる酵素が
デンプンを分解して糖を生成し、甘みが増す

調理工程において水飴を入れたりするが、
水飴は皮の内側に浸透していくわけではないので
甘栗の甘さとは直接関係しない
(焼いている時の甘い匂いには関係する)

 

 

 

調理の工夫

石焼きで炒る

石焼きが遠赤外線効果で中心まで熱が通り、
甘栗の甘味を引き出せる調理方法であるとされる

基本原理は石焼き芋と同じだが、
甘栗は混ぜながら焼くため小石が使われる

 

炒る際に水飴を加える

甘栗を焼くときに、薄く溶いた水飴をかけるのは、
味付けのためではなく、以下の理由などによる

• 栗と小石がまんべんなく混ざるように粘り気を出す
• 皮をコーティングし、焼成中の割れ・焦げを防ぐ
• 香りが良くなる
• 皮にきれいな焼き色や光沢がつく

 

 

 

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