競泳の「自由形(freestyle)」
「自由形」という名の通り、
どの泳ぎ方を用いて泳いでもよく、
ともかく速く泳ぐことを競うもの
レース中に泳法を変えることも問題ない
(競技規則に途中の泳法変更禁止の記載はない)
速さを求めた結果、
全員が基本的に「クロール」を選択するため、
「自由形=クロール」という構図になっている
競技距離
「短距離(50m)~長距離(1500m)」まである
マスターズ水泳などの短水路の大会では、
「25m種目」というのも存在する
メドレー競技における自由形
メドレーリレー、個人メドレーの場合の自由形は、
「バタフライ、平泳ぎ、背泳ぎ」以外の泳法とされている
そのため、
現時点ではおのずと「クロール」となっている
クロール種目がない理由
事実上「自由形=クロール」となっているので、
クロール種目が新たに採用されると、
「自由形」と「クロール」で種目(泳法)が重なる
クロールより速い新たな泳法を開発し、
その泳法が選ばれることが増えていくと、
クロール種目が新たに採用される可能性はある
クロールに代わる泳法
「手はクロールの動き、足はドルフィンキック」
という泳法が理論上は最速だという説もある
(「ドルフィン・クロール」とも言われる泳法)
ただし、体力の消耗が激し過ぎたり、
体への負担が大きかったりするなど、
現時点ではメインとして採用している選手はいない
「自由形」のルール
以下、日本水泳連盟が提示している
「競泳競技規則」の「第5条 自由形」の項の解釈
①. 自由形はどのような泳ぎ方で泳いでもよい
(メドレーではバタフライ・平泳ぎ・背泳ぎ以外)
②. 折り返し、ゴールタッチの際は、
泳者の体の一部が壁に触れなければならない
③. 競技中はスタート後、折り返し後15mを除き、
体の一部が水面上に出ていなければならない
(15mまでに頭は水面上に出ていなければならない)
補足
自由形に限り、プールの底に立つことは
失格とならないが歩くことは許されない
(「第10条 競技 5」より)
とも規定されている
歴史(オリンピック)
1896年の第1回アテネ大会から競泳競技は存在し、
当時の種目(泳法)は「自由形」のみであった
当初の種目
•「男子100m自由形」
•「男子500m自由形」
•「男子1200m自由形」
•「男子(水兵)100m自由形」
その後
• 1900年のパリ大会で「背泳ぎ」
• 1904年のセントルイス大会で「平泳ぎ」
• 1956年メルボルン大会で「バタフライ」
これらの種目が、それぞれ独立した