SPFとPAの違い
どちらも日焼けの原因である紫外線を
防ぐ効果を表したもの
【SPF】
主に紫外線「UV-B」(シミ・くすみの原因)
を抑制する効果の度合いを表す
「1~50」の数値とそれ以上を「50+」にて表示
(数値が高いほど抑制効果が期待される)
【PA】
主に紫外線「UV-A」(シワ・たるみの原因)
を防ぐ効果の度合いを表す
「+」「++」「+++」「++++」の4段階
(+の数が多いほど高い防御効果が期待される)
SPF(Sun Protection Factor)
SPFとは「Sun Protection Factor」の略
(紫外線防御指数)
主に「UV-B」を抑制する力を示す
「SPF-1~50、50+(50以上)」と数値で表される
(数値が高いほど防ぐ効果が高い)
SPF値
無塗布に比べて○倍の紫外線量の防止効果が
期待されるといった意味をもつ
(「SPF-20」なら20倍、「SPF-50」なら50倍)
数値が高いほど効果は高いが、
肌への負担も高くなってしまう
UV-B
紫外線「UV-B」のエネルギーは強い
日焼けや炎症など、
すぐに目に見える形で肌への影響が表れる
(シミ、そばかす、皮膚がんなどの原因にもなる)
波長が短く遮られやすいので、
基本的には肌の表面にまでしか届かない
SPF値の求め方(試験)
(参考:日本化粧品工業連合会SPF測定法基準)
無塗布部に人工の紫外線を当て、
どれくらいの量で「翌日(16~24時間後)」に
皮膚に「紅斑(赤み)」が出るかを基準とし、
塗布部でも同様のことを行い、その比率で求める
• 紅斑反応が最大となるのは照射後「20±4時間」
• 被験者は「10~20名」
例
無塗布部では「紫外線量:2」で反応があり、
塗布部では「紫外線量:20」で反応がでた場合
「10倍(20/2=10)」の効果があるとされ、
この塗布試料は「SPF-10」となる
PA(Protection Grade of UV-A)
PAとは「Protection Grade of UV-A」の略
(UV-A防御階級)
主にUV-Aの防止効果を表す指標
PA値
UV-Aにより皮膚がわずかに黒化する現象を
起こすまでの時間を延ばす効果を表す
「+」「++」「+++」「++++」の4段階
(+の多さがUV-Aに対する効果の高さを示す)
「PA++」かなり効果がある
「PA+++」非常に効果がある
「PA++++」極めて高い効果がある
UV-A
紫外線「UV-A」はエネルギーが弱い
すぐに見える形での肌への影響は少ない
波長が長い分、肌の奥深くまで到達し、
じわじわと肌にダメージを与え、
シミ、しわ、たるみの発生に大きく関わるといわれる
(紫外線「UV-A」は、雲や窓ガラスも透過する)
PA値の求め方(試験)
(参考:日本化粧品工業連合会UVA防止効果測定法基準)
無塗布部に人工の紫外線を当て、
どれくらいの量で「2~4時間後」に
皮膚に「黒化」が出るかを基準とし、
塗布部でも同様のことを行い、その比率で求める
この比率の被験者分の算術平均値を求める
UV-A防御指数
試験結果より下記の通り分類される
防御指数4以上 8未満➝「PA++」
防御指数8以上16未満➝「PA+++」
防御指数16以上 ➝「PA++++」
試験方法の補足
この試験で用いる紫外線は紅斑発生効果の高い
UV-Bなど「320nm以下の紫外線」は除去
被験者は下記Ⅰ~Ⅵのうち「Ⅱ~Ⅳ」に該当する
18歳以上の健康な男女10名以上
Ⅱ )容易に日焼けし、微かに黒くなる
Ⅲ )日焼けした後、いつも黒くなる
Ⅳ )あまり日焼けせず、すぐ黒くなる
Ⅴ )滅多に日焼けせず、非常に黒くなる
Ⅵ )決して日焼けせず、非常に黒くなる
(ここでの「日焼け」は赤くなる事を特に指す)
その他
紫外線量
「UV-B」は10月~2月に減るが、
「UV-A」は年間を通し比較的安定して降り注ぐ
肌質による影響
乾燥肌、敏感肌、肌が荒れている場合は、
肌のバリアが十分にできないので、
よりダメージを受けやすく、
早い段階で紫外線の影響を受ける
肌への負担
SPFやPA値の高い日焼け止めは、
肌への負担も大きい
効果の持続
時間の経過とともに皮脂などで流れ落ちるので、
SPF、PA値や成分の違いに関わらず、
こまめに塗り直したほうが効果が保てる
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