海水が塩水である理由
空気中や岩盤中の塩分が水分と溶け合い、
地球の地形上の低地に流れ、溜まるというのを、
長い年月をかけた結果であると考えられている
有力とされている説
およそ46億年前のできたばかりの地球は、
熱い溶岩のかたまりで、海もなく、
空は水蒸気や塩素ガスなどで被われていたとされる
地表の温度が徐々に下がり、
大気中の水蒸気も冷えて雨が降るようになった
(大気中の塩素ガス・塩酸などを含んだ雨)
この雨が、岩石や土を溶かし、
その中のナトリウムなどの成分が水素や塩素と
結びついて中和され「水分」と「塩分」となった
(それが流れ込み、長い年月をかけ「海」になった)
補足
ナトリウムのほかには、
カルシウム、マグネシウム、鉄、アルミニウムなど
海には様々な成分が溶けて流れ込んでいた
ただし、
その多くの物質は沈殿したり化学反応で取り除かれ、
塩化ナトリウムなどを主成分とする物質が残った
塩酸とナトリウム
「塩酸」は、塩化水素の水溶液
(塩化水素は塩素と水素から成る気体)
「塩酸(HCI)」+「水酸化ナトリウム(NaOH)」で、
中和されて「塩(NaCl)」と「水(H2O)」になる
海の塩分濃度の変化
海の塩分濃度は徐々に上昇しているともされるが、
ごく微量であったり、除去される塩分もあることから、
海の塩分濃度にほとんど変化はないとされる
増える海水の塩分
現在でも僅かながら地殻を溶かし続け、
海水中に塩分が溶け出しているとされる
また、自然界の水の循環において、
海から蒸発した水が雨となり、川となり、
陸地の塩分をわずかに含んで海へ戻る
河川水以外では、空からも運び込まれる
(風によって運ばれる砂・塵など)
減る海水の塩分
• 乾いて結晶となる
• 生物に取り込まれる
• 溶けていた塩が沈殿する
など
海水の成分
海水の塩分濃度は「3.0~3.5%」前後
(水分:約97%、塩分:約3%)
海水に溶けている物質(水以外の物質)のうち、
塩化ナトリウムが「約8割」を占める
海水中の成分
• 塩化ナトリウム
• 塩化マグネシウム
• 硫酸マグネシウム
• 硫酸カルシウム
• 塩化カリウム
など
海水中の元素
水素、酸素
塩素、ナトリウム、マグネシウム
硫黄、窒素、カルシウム、カリウム、炭素、臭素
など