川と海の境界
一般的に「川」と「海」の境は、
河口部の両岸を結ぶ線であるとされている
(「河口」…川から海に注いでいくところ)
ただし厳密には、
適用する法律によって様々、所管する官庁も異なり、
個々に境界線が取り決められている
「淡水」から「海水」へ
川と海の境界では、
いきなり「淡水」が「海水」になるわけではない
境界付近では「淡水」と「海水」が混在しており、
この混在した状態の水は「汽水」と呼ばれる
(汽水が占める区域は「汽水域」)
一般的には河口付近が汽水域にあたるが、
海に近い湖などでは、湖そのものが汽水域だったりする
(そういった湖は「汽水湖」とも呼ばれる)
汽水域での「淡水」「海水」
境界
海水面は潮の干満(満ち引き)によって変動する
【満潮時】
海水は河口をさかのぼる
【干潮時】
淡水がより下流まで流れ込む
層
汽水域では一般的に、汽水が表層に広がり、
下層は、より塩分濃度が高く比重の重い海水が存在
(淡水と海水では密度が異り、簡単には混ざらない)
おおまかにいうと、
河川の上流から流れ込んだ淡水が上層にあり、
その下に海水があるという二層構造
河口の断面を切り取って見れば、
層の境界が目視できる場合もある
汽水の塩分濃度
一般的に、
淡水の塩分濃度➝「0.05%未満」など
海水の塩分濃度➝「3.5%前後」など
汽水の塩分濃度➝その間の「0.05%~3.5%」など
汽水域の魚
汽水域には、淡水魚、海水魚を問わず、
たくさんの種類の魚が入り込んでくる
淡水魚と海水魚の違い
淡水魚と海水魚の大きな違いは浸透圧の調整機能
魚の体液は海水魚も淡水魚もほぼ同じであるため、
「海水魚」…体液が体の外(海水)へ出ていく
これを防ぐため、
「海水魚」…自ら水を取り入れ、エラ等で塩分を排出
この機能を用いることで、
各々の生息地において生活出来るようになっており、
環境が一気に変わると、対応できず生きていけない
汽水域に入り込んだ場合
それぞれ、浸透圧の調整機能を抑えて行うことで、
ある程度の塩分変化には対応することができる
このため汽水域には、
淡水魚、海水魚どちらも存在したりする