タッチ・タッチライン
タッチ
「フィールド外のエリア」
タッチにボールが出るとプレーは中断され、
「ラインアウト」や「クイックスロー」で再開する
タッチライン
「フィールドとタッチを隔てるライン」
タッチラインはタッチに含まれるので、
ラインを踏んだらタッチとなる
タッチ判定
タッチにボールが出たと判断されるのは以下の場合
• ボールがタッチに着いた
• ボール保持者の体の一部がタッチに触れた
(タッチラインはタッチに含まれる)
空中でキャッチして、グラウンド内に着地した場合
タッチライン外側で、
ジャンプ中にボールをキャッチしたり弾いたりして、
フィールド内に着地もしくはボールが落下した場合
➝「タッチに触れていないため、プレー続行」
(タッチの地面についていないのでOKという判断)
再開地点
タッチになった場合の再開地点は、
基本的に「ラインを割った地点」となる
ただし、キックの場合は異なる場合がある
キックでタッチとなった場合の再開地点
• 自陣22mラインより後方からキックしてタッチ
➝「タッチラインを割った地点からラインアウト」
• 自陣22mラインより前方からキックしてタッチ
(バウンドあり)
➝「タッチラインを割った地点からラインアウト」
• 自陣22mラインより前方からキックしてタッチ
(ノーバウンド)
➝「キックした平行位置からラインアウト」
※防御側が自陣22mライン後方へ自ら持ち込んで
キックした場合は「前方」の場合に準ずる
ボール投入権
ボールを投入する権利は基本的に、
ボールをタッチに出した相手側チームに与えられる
ただし例外があり、
ペナルティキックが直接タッチに出た場合は、
キックして蹴り出した側の投入となる
ラインアウト
ボールがタッチ(フィールド外)に出た後に、
再開するためのプレー
最後にボールに触れた相手側チームの投入で再開
(ペナルティキックの場合を除く)
投入されたボールを両チームが奪い合う
ラインアウトの基本
• ラインアウトにおける両チームの間隔は1m
(真ん中を通る架空のラインから50cmずつ離れる)
• ボールは両チームの間に真っ直ぐ投げ入れる
(反すると「ノットストレート」の反則)
• ボールはラインから5m以上投げ込まなければならない
ラインアウトの人数
ラインアウトに参加する人数は
ルール上では「2名以上」とだけ決まっている
ボールを投入する側に人数の決定権があり、
相手側はそれに合わせる形になる
(相手側は同数か、少ない人数で参加)
基本的にはフォワード8人から、
スロワーを抜いた7人が並ぶことが多い
ラインアウトの立ち位置
ラインアウトに参加するメンバーは、
5mライン~15mラインの間に並ぶ必要がある
両チームの間隔は1mあける
(架空の中心線から50cmずつ離れる)
オールメンラインアウト
フォワード8人が全員参加するラインアウトのこと
主に、ゴールライン前などでモールを作る時など
ショートラインアウト
並ぶ選手が片側6人以下のラインアウトのこと
余ったフォワードがバックスラインに並び、
バックスと共にアタックに参加することができる
ラインアウトでの役割
• ボールを投入する「スロワー」
• 各チーム1名の「レシーバー」
• 並んでボールを争奪する「ジャンパー」
• 並んでボールを争奪する「リフター」
• ラインアウトに参加しないプレーヤー
スロワー
タッチラインからボールを投げ入れる役割
「フッカー(2番)」の選手が務めることが多い
相手側はスロワーへの対抗として、
「タッチライン~5mライン」の間に
選手を1人配置したりする
レシーバー
レシーバーは各チーム1人の配置が可能で、
主にジャンパーがキャッチしたボールを受け取り、
バックスへパスする役目を担う
基本的に「スクラムハーフ(9番)」が務める
「5mライン~15mライン」の間に位置し、
ラインアウトに並ぶ選手からは、
後方に2m以上距離をあける
ジャンパー
スロワーが投げ入れたボールをキャッチする
(ラインアウト参加者から何人が行っても良い)
チーム内で高身長の「ロック(4・5番)」が
務めることが多いが、「フランカー(6・7番)」や
「ナンバーエイト(8番)」が務めることもある
リフター
ジャンパーを持ち上げてサポートをする
(高くジャンプするための補助)
主にパワーのある「プロップ(1・3番)」が務める
ジャンパーの太ももあたりを前後2人などで支え、
より高い位置に上げる
ラインアウトに参加しない選手
ラインアウトに参加しない選手は、
少なくとも自陣側に10m以上下がって布陣
(オフサイドラインとなる)
ただし、10mよりゴールラインの方が近い場合は
ゴールラインより後方であればよい
(オフサイドラインはゴールラインとなる)
ラインアウト後のプレー
ラインアウト後は状況やチーム戦術などに応じて
以下などのプレーへと繋がっていく
• バックスへ展開
• モールを作り押し込む
• 隙を見て突破を試みる
• ロングスローで奇襲
バックスへ展開
キャッチしたボールをレシーバーを経由して
バックスへ展開する
ラインアウト後のプレーとして最も多く、
フィールド中央寄りでは基本的に行われるプレー
モールを形成
キャッチしたボールを保持してモールを形成し、
そのまま押し込んでいく
特に敵陣ゴールライン前などで多いプレーで、
モールで押し込み、トライを狙ったりする
隙を見て突破を試みる
ボール保持後に周囲のラインアウトメンバーと
細かなパス交換を行ったりしながら
相手の防御の隙に向かって突破を試みる
ロングスローで奇襲
15mを超えるロングスローを投げ、
バックスラインがボールを受け取るサインプレー
15mラインを超えた時点でラインアウトは解消され、
ラインアウト参加者以外もボールに関与できる
この特徴を巧みに利用し、
通常のラインアウトをするだろうと考える
相手の裏をかいた策略的な奇襲プレー
ラインアウトで飛ぶ理由
空中ではボールの争奪のみが認められ、
空中にいる相手プレイヤーに絡むと反則となる
つまり、空中でボールをキャッチした場合、
空中にいる間はジャンパーは安全
ラインアウトの優位性
ボールは真ん中に投げなければならないため、
マイボールといえど優位性がないように思える
しかし、投げ入れる場所、タイミングや、
サインプレーを用いることなどにより、
マイボール側が有利となる
サインプレー
スローワーのサイン(合図、暗号など)によって、
相手にはわからないように味方選手に、
ボール投入位置や決まった動きなどを伝えるプレー
クイックスロー
「クイックスロー」は、
ボールがタッチを割った際に、
すぐにボールを投げ入れるプレー
いくつかの条件を満たすことで、
ラインアウトを行わずに、
クイックスローを行う事が認められる
クイックスローの条件
以下の3条件を全て満たしていることが必要
• ラインアウトの形成前
(まだラインアウトのために整列していない)
• タッチさせた者や投入者以外ボールに触れていない
(レフリー、控え選手、観客、なども対象)
• タッチに出た、そのボールを使用
(タッチに出たボールが交換されていないこと)
クイックスローのルール
• ラインアウトと同様に5m以上投げる必要がある
• 真っ直ぐ、もしくは後方に投げ入れることができる
(前方へ投げなければOK)
• 投入位置は再開地点より自陣側であればOK
(ただし、インゴールは除く)
ラインアウトでの主な反則
【スロワーの反則】
• ノットストレート
• ノット5m
• ディレイザスローイング
• 投入位置の不備
• 投げるフリをする
など
【その他の反則】
• オブストラクション
• ノット1m
• 投入前のジャンプ動作
• スローイングの妨害
• 空中での妨害
など
【クイックスローでの反則】
• クイックスローの妨害
• スローイングの妨害
• ノット5m
など
スロワーの反則
ノットストレート
スロワーが、ボールを両チームの間に向けて
真っ直ぐに投げなかったという反則
➝相手側の
「ラインアウト」か「スクラム」で再開
ノット5m
投げたボールが5mラインを越えなかった
という反則
スロワーから最も近くの選手が
ボールをもらう際に、足が5mラインを
踏んでしまっていた場合などが多い
➝相手側の「フリーキック」で再開
ディレイザスローイング
スロワーがボールの投入を故意に遅延した
という反則
ラインアウトが形成されたら、
遅延なくボールを投入しなければならない
➝相手側の「フリーキック」で再開
投入位置の不備
スロワーは、ボールが投入されるまで、
フィールドに足を踏み入れてはならない
➝相手側の
「ラインアウト」か「スクラム」で再開
投げるフリをする
スロワーが投げるフリをすることは反則
➝相手側の「フリーキック」で再開
その他の反則
オブストラクション
相手を妨害したという反則、
ボール投入前に相手に触れてはならない
➝相手側の「ペナルティ」で再開
ノット1m
1mの距離を保たなかったという反則
(中心線から50cmあけていない)
➝相手側の「フリーキック」で再開
投入前のジャンプ動作禁止
スロワーからボールが投入される前に
ジャンプしたり、サポートしてはいけない
➝相手側の「フリーキック」で再開
スローイングの妨害
相手側のプレーヤーが
ボールの投入を妨げてはならない
➝相手側の「フリーキック」で再開
空中での妨害
空中では、
ボールを目掛けて奪い合うのは良いが、
ボールを捕る行為の妨げをしてはいけない
➝相手側の「ペナルティ」で再開
クイックスローでの反則
クイックスローの妨害
ボールをタッチへ持ち込んだプレーヤーは、
ただちにボールを放さないといけない
(クイックスローが行えるようにする)
ボールを手放さず、相手のクイックスローの
機会を妨げる行動は反則となる
➝相手側の「ペナルティ」で再開
スローイングの妨害
ボールは5mラインに達しなければならず、
プレーヤーはボールが5m以上移動するのを
妨げてはならない
➝相手側の「フリーキック」で再開
ノット5m
投げたボールが
5mラインを越えなかったという反則
➝相手側の
「ラインアウト」か「スクラム」で再開