「赤味噌」と「白味噌」の違い
「赤味噌」「白味噌」の違いは、
単純に見た目の色の違い
•「白味噌」…白っぽい色の味噌
(2つの中間程度のものは「淡色味噌」)
補足
赤味噌も白味噌も基本的な原料は同じで、
大豆を主原料に麹(米麹・豆麹・麦麹)と塩を加え、
発酵・熟成させてつくられる
主に流通しているものは、
大豆に米麹を合わせた「米味噌」
(そのほか「豆味噌」「麦味噌」の種類がある)
製造工程・熟成期間などに違いがあり、
発酵に際するメイラード反応の差によって色が異なる
特徴の違い
赤味噌
塩分濃度が高めで甘、甘口、辛口があり、
コクのある濃厚な味わい
(塩分濃度:約5~13%程度)
白味噌
塩分濃度が低く、甘く、淡泊な味わい
(塩分濃度:約5~7%程度)
メイラード反応
アミノ酸と糖を加熱した時などに起こる褐変反応
(パン、米、玉ねぎなどを焼くと茶色くなる現象)
味噌においては、大豆などに含まれるアミノ酸が
糖と反応して褐色に変化する
メイラード反応が十分に起こるほど濃い褐色になる
赤味噌
茶褐色など赤みがかった色をした味噌のことで、
塩分濃度が高く、濃厚なうま味・コクがある
塩分濃度や味わいによって「甘、甘口、辛口」がある
(一般的には辛口のものが多い)
一般的なものは、
「大豆と米麹の割合は同じくらい、塩は多め」
(辛めな仕上がりになる)
褐変が促進する要因
• 大豆の浸水時間を長くし、高温で長時間「蒸す」
(たんぱく質が分解され、アミノ酸に変化)
• 大豆をたっぷり使う
(アミノ酸に変化する「たんぱく質」が多くなる)
• 皮を残したまま蒸す
(褐変成分が含まれる皮をそのまま生かす)
• 1年以上など、長期間熟成
(塩分濃度を高くして、長時間熟成させる)
白味噌
白っぽい色をしている味噌のことで、
淡泊な味わいで、甘い味噌
一般的なものは、
「大豆に対して米麹が多め、塩は少なめ」
糖を生成する米麹が多く、
塩が少ないので、甘い仕上がりになる
(メイラード反応後も糖が残り、甘くなる)
褐変を抑える要因
• 大豆の浸水時間を短くし、蒸すのではなく「煮る」
(メイラード反応を起こす物質が水に溶け出す)
• 大豆の割合が少ない
(アミノ酸に変化する「たんぱく質」が少ない)
• 大豆は皮を剥く
(薄皮には着色を促進する成分が含まれている)
• 1週間~1ヵ月、数か月など、短期熟成
(熟成期間が短いので、加える塩も少なくてよい)
• 着色しにくい麹菌を選ぶ