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「ゼネコン」は、大規模な建設工事を請け負う総合建設会社

ゼネコン

ゼネラル・コントラクターの略
(General Contractor)

建設業に対して用いられてきた言葉であり、
「ゼネコン」=「総合建設業、総合建設請負業者」
といった認識が一般的

主に、大規模な建設工事を元請けとして請負い、
建設工事の総合的な管理を行う会社のことを言う

 

英語の意味

•「General」➝ 総合的、全般的、一般的
•「Contractor」➝請負者、契約者

「General Contractor」を直訳すると
「総合的な請負者」といった意味合い

欧米で「General Contractor」と呼ばれる建設業者は
比較的小規模であることが多く、
日本の「ゼネコン」の認識とは異なる場合がある

 

補足

一般的な「建設業者」や「工務店」などとは、
事業規模や役割が異なる

建設の直接契約を結ぶゼネコンは1つとは限らず、
大規模な工事の場合、複数で共同で行ったりする

 

 

 

ゼネコンの大まかな業務

土木・建築などの建設工事を
発注者から一式で請負い、元請けとして、
工事全体のとりまとめを行い、総合的に管理

実際の建設工事の多くは、
各工事に適した専門業者に依頼する
(一般に「サブコン」と呼ばれる下請け業者など)

ゼネコン自体も建設業務を行うほか、
ゼネコンが建設のリーダーとなって、
下請けの土木・建築会社への指示や管理を行う

 

例:マンションの建設

①. マンションの企画を行うデベロッパーから、
ゼネコン業者が工事の発注を一式で受ける

②. 注文内容に基づいて工事の全体計画を行い、
必要に応じて下請け業者に作業を発注し、
工事を総合的に管理しながら進める

③. 計画通りに、もしくは計画を途中で見直しながら、
全ての工事を完了し、デベロッパーに納品

 

 

 

業務詳細

主な仕事は、建設プロジェクトの
「企画・計画、設計、施工、管理」など

そのほか、社内に研究部門を設け、
建設に必要な様々な「研究」を行ったりもする

 

管理業務

ゼネコンは「建設工事全般の管理」を行う

• 現場の安全管理
(安全に作業を進められるように現場を管理)

• 工程管理、日程管理
(計画通りに進んでいるか、工程の進捗状況を確認)

• 全体の原価管理
(資材費用や人件費といったあらゆる原価を管理)

• 建設物の品質管理
(設計図通りに建設が進んでいるか、品質を確認)

など

 

 

 

ゼネコンの定義

明確な定義というものはなく、
主に大規模な総合建設請負業者に用いられる名称

ただし、
以下などの様な定義が用いられることもある

•「設計、施工、研究」を行っている会社
•「特定建設業許可」を受けている会社

 

設計、施工、研究

自社内で「設計・施工・研究」を行っており、
かつ「売上が高い」総合建設会社に対して、
「ゼネコン」という名称を用いる傾向が高い

この設計・施工・研究を管理していないと
そもそもリーダーの役目を負う事が困難

 

 

特定建設業許可

「特定建設業許可」を受けた総合工事業者に対して、
「ゼネコン」という名称を用いたりする

 

「一般建設業許可」と「特定建設業許可」

建設工事を請け負うには建設業の許可が必要で、
「一般建設業許可」と「特定建設業許可」がある

一般建設業許可

許可を受けている業種全ての建設工事の受注が可能
(下請契約金額の制限はない)

特定建設業許可

1件の建設工事代金が4000万円以上、
または建築一式工事代金が6000万円以上の工事を、
下請けに出すときに必要な許可

発注者から直接請け負った金額の大きな工事を、
下請業者に発注することができる

 

 

 

ゼネコンが請け負う事業

ゼネコンが請け負うのは、
「大規模な事業」や「公共事業」が一般的

• 商業施設、ショッピングモール
• ホテル、マンション、大型ビル
• テーマパーク
• 学校、病院
• ダム、橋、道路、トンネル

など

 

 

 

入札

ゼネコンが仕事を請け負うひとつの方法で、
一般的な入札は「競争入札」と呼ばれる方法

金額などを記載した札を箱に入れて、
競合会社と「工事金額」を競い、
その金額によって請負い会社を決するというもの

工事の「概要、期間、質」というのも確認される
(予め作成した事業計画書により)

 

主な選定基準

• 最も工事見積額が安い企業
• 工事予定価格に一番近い企業

このいずれか一方の基準でゼネコンを選定

「工事予定価格に近い企業」という選定基準を
設けているのは、最も工事見積額が安い企業では、
極端に安価で、工事の質に問題がある場合を懸念

 

談合

ここでいう談合とは、ゼネコンと発注業者が、
事前に入札価格と落札価格について、
話し合って決めておくというもの

競争入札の目的は「工事価格を抑えるため」であり、
特に公共事業の場合、税金が用いられるので、
尚更工事費用を抑えなくてはいけない

これを事前に話し合い(談合)することにより、
ゼネコンに多額の利益が生まれるようにし、
発注主が、そのキックバックを貰うという仕組み
(結果、税金の無駄遣いに繋がる)

 

 

 

大手ゼネコン

ゼネコンの中には、その歴史、規模、売上高から
「スーパーゼネコン」と呼ばれる会社がある

 

スーパーゼネコン

大手の建設会社の中でも、完成工事高の上位5社で、
売上高(単独)が1兆円を超えているゼネコン

•「大林組」
•「鹿島建設」
•「清水建設」
•「大成建設」
•「竹中工務店」(非上場企業)

 

売り上げ規模による主な区分け

【スーパーゼネコン(大手ゼネコン)】
売上高(単独)=1兆円以上のゼネコン

【準大手ゼネコン】
売上高(単独)=3,000億円以上のゼネコン

【中堅ゼネコン】
売上高(単独)=1,000億円以上のゼネコン

 

 

 

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