ロスタイム、アディショナルタイム
怪我、アクシデント、選手交代などによって、
実際の競技時間とは関係なく進んでいる時間分を
追加延長して、公平な試合時間を保つためのもの
追加する時間は、「審判(主審)」の裁量による
これら以外の呼称に、
「インジュリータイム」というものもある
呼称と意味合い
ロスタイム
「loss time(損失した時間)」
「loss time」は「loss of time」などから作られた
和製英語であるとされ、海外では「loss time」のみで
用いられる言葉ではないとされる
そのため、
スポーツにおける「loss time」という表現は
日本のみで採用されている言葉であり、
諸外国では採用されてはいないと考えられる
ただし、「~ loss time」で、
「~を失った時間、~によって失われた時間」
という意味になるので、意味合いは通じると思われる
アディショナルタイム
「Additional Time(追加した時間)」
サッカーで世界的にも一般的に用いられる呼称で、
「FIFA(国際サッカー連盟)」においても
この呼称が採用されている
2010年頃から、
「JFA(日本サッカー協会)」においても呼称を
「アディショナルタイム」に統一の動きがある
インジュリータイム
「injury time(怪我した分の時間)」
様々なスポーツにおいて用いられたりするが、
意味合いが「怪我」に縛られてしまう
サッカーにおいて使用されることは少ない
日本における呼称の変遷
日本サッカー界では、
長らく「ロスタイム」が用いられてきた
2000年代頃から
•「インジュリータイム」
•「アディッショナルタイム」
なども用いられるようになる
2010年頃から
国際的に一般的で、FIFAにも採用されている
「アディショナルタイム」が日本においても
正式なものとして採用されるようになった
これにより、基本的には
「アディショナルタイム」が用いられる
ただし、これまで慣れ親しまれ、
アナウンス時にも言いやすい「ロスタイム」が、
これまでの様に一般や実況時に用いられることも多い
追加タイム
対象となるのは、
試合中に「怪我、アクシデント、選手交代」などで
主審がプレー以外に時間が費やされたと認めた時間
5分以上の追加タイムが設けられることもある
ただし、
中断した時間が全て追加タイムとなるわけではなく、
基本的に審判の裁量に任せられている
主な追加タイムの決定方法
前後半・各45分間止まらずに流れている時間と、
プレー以外の時間浪費の際には止めていた時計との
時間の差を参考に「アディショナルタイム」を決定
例
試合時間40分経過時に、
• 止めずに連続した時計時間➝「40分」
• 時間浪費の際には止めていた時計時間➝「37分」
(40分-37分=3分)
この時間差「3分」を追加タイムとする
追加タイムの提示
第4の審判が前後半の終了間際になると、
ピッチサイドにて「アディショナルタイム」を
場内にわかりやすく掲げる
掲示している追加タイムは、
第4の審判が決めているのではなく、
主審が判断した時間を第4の審判に伝えている
追加タイムを掲示する由来
以前のサッカーの試合では、追加時間に関して
主審のみぞ知る不透明で曖昧な部分があった
• 大幅な時間浪費があったのに、定刻で終了
• 時間浪費なく進んだのに、定刻で試合が終わらない
など
この曖昧さを解消しようとしたものが
掲示板を用いた追加時間の表示
(追加時間を「見える」ようにした)
サッカーW杯では、
1998年のフランス大会から導入されている
アディショナルタイム中の時間浪費
ほとんどの場合は掲示時間から1分以内で、
終了のホイッスルが吹かれる
しかし、
この時間内における怪我やアクシデントなどにより、
さらなる時間浪費があると、その時間が考慮され、
掲示時間を大幅に超えるということもある
掲示されている時間は目安であり、
終了時間は、あくまでも主審の裁量で決められる
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