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【違い】「文庫」と「新書」

文庫と新書の違い

「文庫」や「新書」は、
各出版社がそれぞれ用いる出版物のレーベルで、
「○○文庫」「○○新書」などと命名されている

これらは、
取り扱う主なジャンルや本のサイズが異なる

 


【文庫】

• 小説の出版が中心でフィクション系が多い
(フィクション=架空の物語)

• 既刊書籍の普及のための再刊という存在
(ただし、書き下ろしの作品も出版している)

• サイズは一般的に「A6判(148mm×105mm)」


【新書】

• 実用書、教養書、社会問題に関するものが中心
(ノンフィクション系のものが多い)

• 基本的に書き下ろし作品

• サイズは一般的に「173mm×105mm」や
「B40判(182mm×103mm)」又は、それに近いサイズ


 

 

 

文庫

「文庫」自体は、書庫、蔵書、図書館の意味を持つ

出版界における「文庫」は出版物のレーベルのひとつ
(主に既刊書籍の普及のための再刊)

廉価な小型本という位置づけもあるが、
書き下ろし作品もある

 

文庫のジャンル

基本的には文学を主とする古典や名作が多く、
小説が中心でフィクション系が多い

 

文庫のサイズ(文庫判)

サイズは新書より小さく、
「A6判(148mm×105mm)」が一般的で
このサイズは「文庫判」とも称される

創刊当初は決まったサイズはなく、
様々なサイズが用いられていたが、
「A6判」に統一されていったとされる

 

文庫の歴史

明治時代には叢書(そうしょ)や全集などの
総タイトル、文芸雑誌、投稿誌として
「文庫」という名称が用いられていたとされる

1903年頃

小型で安い普及本が「文庫本」や「文庫」と
呼ばれるようになったとされる

1927年

岩波書店が古典中心の「岩波文庫」を創刊してから、
文庫の判型 (文庫判サイズ)も定着し、
各出版社からも同様のレーベルが次々と創刊され、
今の様な形になったとされる

 

 

 

新書

「新書」という言葉自体は新刊の書物の意味を持つ

出版界における「新書」は出版物のレーベルのひとつ
(主に書き下ろし作品が中心の出版シリーズ)

 

新書のジャンル

「新書」は現代にスポットをあて、
現代的な話題、現代的な教養を解説したもの

実用書、教養書、社会問題に関するものが中心
(ノンフィクション系が多い)

「新書」にて小説が出版されることはほとんどないが、
「新書判」のサイズを用いて「ノベルズ」という
レーベルやジャンルで出版されている小説はある

 

新書のサイズ(新書判)

• 173mm×105mm程度
• B40判(182mm×103mm)
• または、それに近いサイズ

「新書判」は明確な定義がなく
JIS規格(日本工業規格)外なので、
各出版社によって、サイズが多少異なる

 

新書の歴史

「新書」というレーベルの始まりは
1938年創刊の「岩波新書」とされる

すでに「岩波文庫」を発行していた岩波書店が、
判型・内容ともに違うものとして創刊したもの

古典中心の「岩波文庫」に対し、
「岩波新書」は書き下ろしを中心とした
(古典の「文庫」に対し、新たな「新書」)

 

 

 

その他「新書」「文庫」について

「新書」や「文庫」は、海外なら
「paperback(ペーパーバック)」に当てはまる

ペーパーバックとは、ソフトカバーで低価格な本
(ただし、ペーパーバックは小型本とは限らない)

 

 

 

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