粒あん・こしあん・小倉あんの違い
【粒あん (つぶあん)】
小豆を炊き、
砂糖で甘味を付け、煮詰めたあんこ
裏ごしなどをせず、小豆の食感を残す
【こしあん】
炊いた小豆を裏ごしして皮を取り除き、
砂糖で甘味を付け、煮詰めたあんこ
豆の形や皮は残らず、なめらかな食感
【小倉あん (おぐらあん)】
砂糖や蜜に漬けて煮た「大納言小豆」に
「こしあん」を加えたあんこ
大納言小豆は潰さず、豆の形を残す
粒あん(つぶあん)
小豆を炊き、
砂糖で甘味を付け、煮詰めたあんこ
小豆の粒を裏ごし、すり潰しなどせず、
皮もそのまま用い、小豆の食感を残したもの
用例
• 大福餅
• 最中(もなか)
• どら焼き
• たい焼き
• 大判焼き
などに用いられることが多い
こしあん
炊いた小豆を裏ごしして皮を取り除き、
砂糖で甘味を付け、煮詰めて練り上げたあんこ
豆の形や皮は残らず、なめらかな食感
用例
• 赤福餅
• もみじ饅頭
• 人形焼き
• タルト
• 薄皮まんじゅう
などに用いられることが多い
小倉あん(おぐらあん)
砂糖や蜜に漬け、煮た「大納言小豆」を
「こしあん」に混ぜたもの
大納言小豆は潰さず、豆の形を残す
(大納言小豆は大粒で、煮崩れもしにくい)
大納言小豆の食感と、こしあんのなめらかさを
同時に楽しむことができる
補足
「つぶあん」と「こしあん」を混ぜ合わせたものを
「小倉あん」と呼んでいる場合もある
「小倉あん」と「つぶあん」は別物だが、
外観が類似していることから混同されることも多い
用例
• 小倉トースト
• 小倉サンド
• 小倉あんぱん
など
発祥の由来
天皇や上流階級への献上品として、
最高級の大納言小豆を用いて
あんこをつくったことが発祥とされる
名称の由来
小倉百人一首でも知られる
京都の「小倉山」を由来とする説があり、
以下などから名付けられたとされる
• 京都の小倉山周辺が大納言小豆の名産地であった
• 発祥時、小倉山の大納言を使ったので「小倉あん」
• 小倉山周辺を産地とする小豆が最も良質とされていた
• 当時「小倉」の名には、ブランド的な人気があった
(小倉山がある小倉の地域は当時の文化の発信地)
補足
小倉山のふもとには、
「小倉餡発祥の地」という石碑も立てられている