手締めの種類「一本締め」「三本締め」「一丁締め」

手締め(手打ち)

手締めは日本古来よりの風習で、
ものごとが無事に終わったことや、
決着、成就を祝い、関係者がそろって行う手拍子

祭りや結婚式などの式典、商談や株主総会、
宴会などの終わりに行われる

手締めの語源は「手打ちによって締める」とされ、
今でも「手打ち」と表現されることもある

 

 

手締めの種類

一般的な手締めは3種類
• 一本締め
• 三本締め
• 一丁締め

そのほか、地域特有の
「大阪手打ち」「博多手一本」などもある

 

【一本締め】

• 手拍子は「3回・3回・3回・1回」
(パパパン、パパパン、パパパンパン)
• 主に身内のみの宴会などで行われる
(会社の新年会、忘年会、歓送迎会など)

 

【三本締め】

•「1本締め」を3回行う
• 主に内外の関係者が集う会などで行われる
(結婚式、公式行事など)

 

【一丁締め】

• 手を「一回」打つ
• 主に手短に終わらせたい場面で行われる
(居酒屋など他人に迷惑をかける可能性があるなど)

 

 

 

一本締め

手拍子は「3回・3回・3回・1回」
(パパパン、パパパン、パパパンパン)

 

一般的な流れ

①「お手を拝借」(手を準備)

②「いよぉーっ」(掛け声)
パパパン、パパパン、パパパンパン(手拍子)

③「ありがとうございました」(あいさつ)
パチパチパチ(拍手)

 

一本締めの意味合い

拍手3回が3つで「3×3=9(九)」となり、
さらにもう一回拍手を加えることで「丸」となる
(「九」という文字にもう一つ点を加えると「丸」)

•「九=苦」➝苦労、労をねぎらう
•「丸」➝丸くおさまる

こういった捉え方から、
「苦労して頑張った結果、全てが丸く収まる」
「ものごとが丸く収まったことへの感謝の気持ち」
などといった意味合いがあるとされる

 

場面

主に身内のみの宴会などで行われる
(来賓のいない内輪の関係者だけの宴会)

• 新年会
• 忘年会
• 歓送迎会

など

 

 

 

三本締め

一本締めを3回行う

 

一般的な流れ

①「お手を拝借」(手を準備)

②「いよぉーっ」(掛け声)
パパパン、パパパン、パパパンパン(手拍子)

③「よっ(いよっ)」(合いの手)
パパパン、パパパン、パパパンパン(手拍子)

④「もう一丁(もう一本)」(合いの手)
パパパン、パパパン、パパパンパン(手拍子)

⑤「ありがとうございました」(あいさつ)
パチパチパチ(拍手)

 

三本締めの意味合い

三本締めには様々な意味合いが唱えられている

 

【一本締めの意味合いが増したもの】

一本締めを三回繰り返すことで
一本締めの意味合いがさらに増したもの

 

【主催者・来客・不参加者】

• 一本目は「主催者」
• 二本目は「来賓・来客」
• 三本目は「その場に参加できなかった人」
(もしくは、「この行事・会自体」)
へ向けて行われるものとされる

 

【三方令】

舞台公演などで、全てに礼を尽くすという意味で
左側・右側・中央(上手・下手・中央)の観客に
それぞれ一礼をする「三方礼」を由来とする

 

【3柱の神様】

3つの神社が集まった祭りにおいて、
それぞれの神様、計3柱の神様に対して、
それぞれ1回、計3回手を打ったものを由来とする

 

【自分・相手・神様】

神の身元において、
• 一本目は「自分」
• 二本目は「約束を交わす相手」
• 三本目は「神様」
へ向けて行われるものを由来とする

 

場面

主に内外の関係者が集う会などで行われる

• 結婚式
• 公式行事
• フォーマルな会

など

 

 

 

一丁締め

1回だけ手を打つ

 

一般的な流れ

①「お手を拝借」(手を準備)

②「いよぉーっ」(掛け声)
パン(手拍子)

③「ありがとうございました」(あいさつ)
(一般的に拍手はしない)

 

背景

短気な江戸っ子が、一本締めを省略して、
最後に手を打つ部分だけを取り出したものとされる

関東地方など一部の地域では、
この一丁締めを一本締めと呼ぶこともあるため、
「関東一本締め」と呼ばれたりもする

 

場面

主に手短に終わらせたい場面で行われる

• 他人に迷惑がかかりそうな場所
• 長い手締めを控えた方が良い場面
• 退店時間が迫っている状況

など

 

 

 

備考

掛け声

「いよぉーっ」は「祝おう」が転じたものとされる

 

音頭取り

締めの音頭は主催者側、通常は幹事などが行う

手締めの主旨は行事を取り仕切った者(主催者)が、
行事が無事に終了したことを協力者に感謝すること

そのため、協力者である来賓者に
手締めをお願いするのは間違いとされる

 

拍手

一般的に、
•「一本締め」「三本締め」後は、拍手をする
•「一丁締め」の場合は、拍手はしない

一本締め、三本締めで拍手をするのは、
無事に終了したことの感謝の意味合いなどから

一丁締めで拍手をしないとするのは、
締まりが悪くなるなどの考え方から

ただし、「一丁締め」は一本締めの省略であり、
手締めのもつ意味合いは同じなので、
一丁締めで拍手をすることも誤りではない

 

手打ち

手締めは、もともとは「手打ち」

「手打ち」が「手討ち」に通ずることから
「手締め」が一般的になっていったとされる
(手討ち=武士が家来や町人を自ら斬り殺すこと)

ただし、今でも手打ちという名称も用いられる
(大阪手打ちなど)

 

 

 

歴史

手締め(手打ち)は日本の神話にルーツがある

日本最古の歴史書とされる古事記の記述に
神様のやりとりで「柏手を打って承知した」とある
(「拍手を打つ=手打ち」という解釈)

このことから、手打ちが、
物事の成就などにおいて手打ちが用いられていた
(物事がうまくまとまったことを意味する)
というように読み取られる