卓球の試合形式
ゲーム数
1試合は、以下のいずれかで構成される
(ゲーム数は、大会それぞれで規定される)
• 7ゲーム制(4ゲーム先取で勝利)
• 5ゲーム制(3ゲーム先取で勝利)
• 3ゲーム制(2ゲーム先取で勝利)
1ゲームごとの勝敗
先に「11点」を獲得した選手が1ゲームを取得
10オール(10-10)になったときは、
2点差を付けた方が1ゲーム取得となる
補足
以前は、1ゲーム21点先取の試合方式であった
(2001年8月31日まで)
サービス(1球目)
自分のコートに1回、相手コートに1回
ラケットで打った球をバウンドさせる
(サービスミスした場合、相手の得点となる)
サービスは「2本交代制」
(両者の得点の合計が2点増すごと)
10オール(10-10)以降は「1本交代」
サービスにおける「レット」
審判が「レット(ノーカウント)」と判断した場合、
サービスは無効、サービスのやり直しで再開となる
サービスで「レット」となるケース
ネットイン
サービスでは「ネットイン」は認められない
(ネットに当たってからの相手コートへのバウンド)
レシーバーが構えていない
レシーバーが構えていない状態でサービスが出されたとき
(ただし、レシーバーがそのボールを打球しない場合)
カウント数などの宣告前
主審がカウント数などの宣告を行う前に
サービスが出されたとき
サービス動作の詳細
トス
• トスはフリーハンドで行う
(フリーハンド=ラケットを持っていない手)
• ボールを掴まず、開いた手のひらから上にあげる
(ボールを手のひらで静止させた状態からスタート)
• トスは回転を与えず、ほぼ垂直に16cm以上投げる
(極端に斜め方向になったり、16cm未満は不可)
打球
• 最高点に達したのち、落下する途中の球を打球する
(トス上昇中に打球した場合はフォルトとなり失点)
• 打球したボールに連続してラケットに触れてはいけない
• トスしたボールを空振り、キャッチしてはいけない
そのほか
• サービス中、球は常に卓上の面よりも高い位置
(サービスが開始されてから、球が打たれるまでの間)
• サービス中、球はエンドラインの後方にあること
(サービスが開始されてから、球が打たれるまでの間)
• サービス中、球をレシーブ側から隠してはいけない
(サービスが開始されてから、球が打たれるまでの間)
違反した場合
疑わしいという程度のものは「注意」が与えられ、
サービスのやり直しとなる
(ただし、注意が続いた場合はフォルトとなり失点)
明らかな違反サービスの場合は
注意されることなく、フォルトとなって失点
レシーブ・ラリー
レシーブする側は、
自分のコートにワンバウンドしたボールを打ち返す
相手の打球が自分のコートに1回バウンドした後、
相手コートにバウンドさせるように返球する
(2バウンドする直前までのボールを返球)
以後、交互に繰り返し、
返球に失敗などすると相手に得点が入る
相手の得点となるプレー
基本
• 自分のコートで2バウンド
• 返球した球が相手コートにバウンドしない
そのほか
• 意図的に2度打つ
(一連の動作における意図的でないものは有効)
• 自分のコートにバウンドする前に返球に触れる
(コートから外れたものが当たるのはOK)
• フリーハンドが台上に触れる、台に手をつく(※)
(フリーハンド以外なら、台を動かさない限りOK)
• ネットや支柱に体の一部やラケットが触れる
• ラケットから手を離して打つ
(ただし、左右の持ち替え、両手打ちは有効)
(※)フリーハンドとは、
ラケットを持っていない方の手の手首より先のことで、
フリーアーム(ひじや腕)の場合は問題ない
有効となるプレー
• レシーブ、ラリー中の「ネットイン」
(ネットに当たってからの相手コートへのバウンド)
• 卓球台の「エッジ(立ち角)」に当たった打球
(卓球台の側面に当たった返球は失敗となり失点)
• ラケットを持つ手の手首より先での打球
(ラケットに当たらなくても有効)
• 台の下からの返球
• ネットを越さない返球
(コートの横からネットを越さずに返球してもよい)
レット
審判が「レット(ノーカウント)」と判断した場合、
ラリーは無効、サービスのやり直しで再開となる
「レット」となるケース
競技条件が乱されているとき
• ボールが相手の汗で濡れていた
• 隣コートからボールが入ってきた
• ボールに割れやヒビが入り、ラリー結果に影響が出た
• ラリー結果に影響が出るほど競技条件が乱された
• ラリー中にサービス順序などの誤りに気づき、正す場合
そのほか
• 促進ルールを適用する場合
• 違反行為で注意、警告などを与える場合
チェンジエンド(コートチェンジ)
1ゲームごとにエンド(コート)を交代する
次のゲームでサービスを始めるのは、
前のゲームで最初にサービスをした反対の選手
フルゲームとなった場合、
最終ゲーム(5ゲームマッチなら5ゲーム目)では、
どちらかが5点に達した時点でもチェンジエンドする
休憩
卓球の試合には3種類の休憩タイムがある
(それ以外の休憩は基本的に認められていない)
①ゲーム間の休憩タイム
ゲームとゲームの間の1分間の休憩タイム
(チェンジエンドを行うためのものでもある)
この時間内には、
ベンチでアドバイスを受けたり、水分補給もできる
②タオルタイム(タオリング)
各ゲームにおいて、
両者の得点の合計が6の倍数になった時
および最終ゲームのチェンジエンド時
短時間のタオル使用が認められる
(時間は決められておらず、軽く汗を拭く時間)
③タイムアウト
原則1マッチ1回、時間は1分以内
競技者またはアドバイザーからの要求によるもの
(意思が異なった時は、競技者の要求が優先される)
アドバイザーからのアドバイスを受けることができる
促進ルール
試合が極端に長引くことを防ぐためのルール
適用条件
各ゲーム開始後、「10分以上」を経過しても
そのゲームが終了しない場合に適用される
ただし、その時点で、
両者の合計得点が「18点以上」の場合は適用されない
促進ルールの詳細
レシーブ側が「13回返球」するとレシーブ側の得点
サービスも「1本交替」に変更
促進ルールが適用された場合、
その試合の残りゲームは促進ルールで行われる
適用方法
制限時間の10分に達した時点で、
プレー中であっても試合を中断
促進ルールで試合を再開する
プレー中に中断した場合、中断したプレーの
サービス側の選手のサービスによって試合再開
ラブゲームの暗黙ルール
ラブゲームとは、
相手に一点も取られず、セットを取ること
暗黙ルールとしてラブゲームをしてはならず、
「10-0」になった時にはサーブミスをするなど、
相手に1点与えるようにする
ただし、このルールはあくまで暗黙のルールであり、
正規のルールとして決められているものではない
その他
ラケットの持ち手
ラケットは基本的に片手で持って使用するが、
プレー中に持ち替えて逆の手で持って打球したり、
1つのラケットを両手で持つことは認められる
台の中央の縦ライン
台の中央の縦ラインは、
ダブルスにおいて用いられるものであり、
シングルスにおいては何の意味も持たない
使用するボール
原則1試合につき同じボールで試合進行する
ボールが割れたりヒビが入った場合は、
審判からボールを交換してもらいゲーム再開
バッドマナー
バッドマナーとして判断された場合、
相手へのポイント、退場、失格などの
ペナルティーが科せられる
バッドマナーの例
• 相手競技者に対し不当な影響を与える
• 観客に不快感を与える
• 相手を威嚇するような大声や、汚い言葉を使う
• 故意にボールを潰す、ラケットでテーブルをたたく
• プレー時間を遅らせる
• 審判長の許可なく競技領域外に出る
• 卓球台やフェンスを蹴る
• 審判など、競技役員の指示を無視する
など
ペナルティ
【1回目の違反】
警告
【2回目の違反】
相手側に1点が与えられる
【3回目の違反】
相手側に2点が与えられる
【4回目の違反】
競技が中断され、審判長の裁定により原則失格となる
【重大なルール違反の場合】
それが1回目の違反でも「失格」となる場合がある