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「経費」の基礎知識

経費

事業を行って収入を得るには、仕入れなどの費用がかかる

こういった経営上必要な費用を「経費」と言う

 

「経費で落とす」とは?

経費は税金の控除対象になるので、
会社として払う税金を少なくできる

そのため、支払った費用を
経費として計上して、税金の控除にあてる

 

 

 

経費と税金の関係

納税額

税金は利益に対してかかるもので、
利益の金額が大きければ支払う税金が増える

「利益」×「税率」=「納税額(法人税、事業所得税)」

利益

「収入(売上)」から「経費(損金)」を差し引いたもの

経費が大きくなれば、利益は小さくなる

「利益」=「収入(売上)」-「経費(損金)」

 

経費と納税額の例

[1年間で売上が1000万円、利益が100万円の場合]

経費がなかったとすると、
「利益100万円 × 税率40% = 納税額40万円
(会社に残るキャッシュは60万円

10万円のパソコンを経費で買ったとすると、
「利益90万円(100-10) × 税率40% = 納税額36万円
(⇒会社に残るキャッシュは54万円

このように、経費を計上することで「納税額」が減る

補足

経費として購入することで、納税額は減らせるが、
その分、経費として支払った会社のキャッシュは減る

つまり、納税額を減らすために必要ないものまで
経費として購入するのは合理的であるとはいえない

 

 

 

損金

経費は全てが税金の控除対象となるわけではなく、
職種や会社規模、法人か個人事業かなどによっても
対象となるもの、対象とならないものがある

また、その全額を利益から引いてよいとは限らない
(「かかった金額の○%だけ」というケースもある)

この、
経費のうち収入から引いてよい部分を損金と言う

 

 

 

経費と認められるもの

「経費」として認められなければ、
「損金」として算入されることもないので、
まずは「経費」と認められることが必要

 

事業に関係する費用

経費とされるものの大原則は「事業に関係する費用
(事業に関係しないものは「経費」と認められない)

個人事業主の場合、自宅兼事務所としている場合でも、
事業の費用と生活の費用をしっかり区分していれば、
事業に関係する費用を「経費」と認められる
(このような経費のしくみを「家事按分」と言う)

 

使用したものだけが「経費」

事業に関係していたとしても、
使っていないものは原則「経費」と認められない

• 商品を仕入れたが、まだ売れていない
➝在庫商品の費用は「経費」として計上できない

• 商品を作ったが、まだ売れていない
➝その商品の材料費は「経費」として計上できない

• 大量に事務用消耗品を購入したが、まだ使っていない
➝基本的に使った分のみ「経費」として計上

 

 

 

経費には証明が必要

税務署から経費と認めてもらうためには、
事業のために使った費用であることの証明が必要

経費の証明には、証明書類などが用いられる

 

経費の証明書類

• 領収書、レシート
• 請求書、納品書
• メール、郵便物
• 出金伝票

一般的には領収書やレシートが用いられるが、
請求書、納品書、メール、郵便物なども証明に使える
(第3者からの書類があると証明しやすくなる)

それらを手に入れることが出来ない場合は、
出金伝票」を作成しておくことで証明ができる

 

 

 

出金伝票

電車の切符代、冠婚葬祭のお祝い金・香典など、
領収書が発行されない場合は「出金伝票」を作成

出金伝票を作成しておくことで、経費の証明ができる
(取引の日付、金額、相手先、内容などを記載する)

出金伝票は一般事務用品としても販売されているので、
それを利用し、内容を記入すればOK
(自身でExcelなどを使って作成してもよい)

 

 

 

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