「歳」と「才」の違い
本来、年齢を表すのに用いられるのは「歳」であり、
「才」という字には年齢を表す意味はない
しかし、画数が多く記入が大変などの理由から、
「歳」に代用し、同音の「才」が使われてきた
【歳】
主に年月を表す
(お歳暮、歳末、歳月、歳費など)
【才】
生まれながらの素質や能力を意味する
(才能、天才、秀才、文武の才など)
歳
「歳」は、主に年月を表す
(お歳暮、歳末、歳月、歳費など)
語源
元々は作物の穂を刈り取るまでの時間の流れを意味し、
そこから年月を表すようになったとされる
平安時代にはすでに、
年齢を表す漢字としても使われていたとされる
才
「才」は生まれながらの素質や能力を意味する
(才能、天才、秀才、文武の才など)
語源
「才」はもともと「川をせき止める」ことを意味し、
そこから、川をせき止めるのに使う「切った材木」や
「材料や素材」そのものを表すようになった
これが人にも適用され、
「人間の素質」という意味になったとされる
才への代用
「才」は本来は年齢とはまったく違った意味だが、
年齢を書き表す場合に代用として使うことが
多くの場面において認められている
代用の背景
日常的に「○歳」と記録する時など、画数が多く大変
その解決手段として、同じ音の「才」の字で代用し、
それが広まり、許容されるようになっていったとされる
年齢以外での代用
年齢以外の例においては「歳」を「才」には代用できない
(「歳費➝才費(×)」、「歳末➝才末(×)」)
TVなどの字幕表示
年齢を表す場合に字幕で潰れやすく、識別しにくいため
「歳」に代わって「才」で代用されていることも多い
文化庁
文化庁では、
年齢を表す場合に「才」を用いることを容認している
年齢を数える場合に、
「歳」のかわりに「才」を使うことは
これまでもかなり普通に行なわれている。「才」は教育漢字、「歳」はそうでないこと
なども考え合わせると、今後は「才」の使用が
いっそう一般的傾向になるであろう。
これを一概にとがむべきではないと考えられる。
(文化庁HPより抜粋)
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