細菌とウィルスの違い
【細菌】
• 細胞をもつ生物
• 細胞分裂して自己増殖できる
• 大きさは「1~5μm程度(※)」
• 対抗薬は「抗生物質」(ペニシリンなど)
【ウイルス】
• 細胞をもたず、生物とはいい切れない
• 他の細胞を利用して増殖する(自己増殖できない)
• 大きさは「0.02~0.1μm程度(※)」
• 対抗薬は「抗ウイルス薬」(タミフル、リレンザなど)
(※)1μm=0.001mm
細菌
• 細胞をもち、そのものが1つの生物
(細胞とは生物を形成する基本単位となるもの)
• 環境が整えば、細胞分裂して自己増殖できる
(他の細胞の助けがなくても増殖出来る)
• 他の細胞に吸着し、エネルギーを吸収したりもする
(人体をむしばんだり、ものを腐敗させたりなど)
構造・サイズ
大きさは「1~5μm程度」
(ウイルスの約100倍ほど)
特記事項
• 「バクテリア」ともいわれる
• カビ、キノコ、酵母など「真菌、菌類」とは区別される
(ただし、広義に「菌類」とされることもある)
• 人体に悪影響を及ぼす菌がある一方、有用な菌もある
(乳酸菌、納豆菌など)
細菌(病原体)の人への感染
体内に入り込み、細胞分裂で自己増殖しながら、
毒素を出して細胞にダメージを与えたりもする
主な細菌(病原体)
• ブドウ球菌
• 大腸菌
• サルモネラ菌
• 結核菌
• ボツリヌス菌
• 破傷風菌
など
細菌による主な感染症
• 感染性胃腸炎
• 腸管出血性大腸菌(O-157など)感染症
• 結核
• 破傷風
• マイコプラズマ肺炎
など
主な治療法
抗菌薬(抗生物質など)が用いられる
(細胞に直接作用、あるいは増殖を抑制する)
抗菌薬
細菌の特性に応じた様々な抗菌薬がある
抗菌薬は、
腸内の環境を保っている細菌にも作用する事がある
(お腹の調子が悪くなったりなど、副作用が現れる)
ウィルス(virus)
• 細胞をもたないが、遺伝子を有する
(細胞をもたないので、非生物とされたりする)
• 他の生きた細胞に侵入し、利用して増殖する
(自己繁殖することができない)
• 他の生物の細胞に遺伝子を入れる
(細胞は判別ができず、ウイルスを増殖してしまう)
構造・サイズ
• 基本的にはタンパク質と核酸からなる単純な構造体
(核酸=DNAとRNA=遺伝子、遺伝子に関わる物質)
• 大きさは「0.02~0.1μm程度」
(細菌の約100分の1ほど)
特記事項
「virus」は「毒液、粘液」を意味するラテン語に由来
(病気を引き起こす毒という意味からなどとされる)
ウイルス(病原体)の人への感染
体内に入り込み、細胞に侵入して、
その細胞によって増殖がされる
主なウイルス(病原体)
• ノロウイルス
• インフルエンザウイルス
• 風疹ウイルス
• 麻疹(はしか)ウイルス
• ヘルペスウイルス
• HIV
など
ウイルスによる主な感染症
• 風邪(かぜ症候群)
• インフルエンザ
• 風疹
• 麻疹(はしか)
• エイズ
• 感染性胃腸炎
など
主な治療法
感染したウイルスを抑えるためには、
細胞の中で増殖する働きを抑制させる必要がある
(抗ウイルス薬を用いる)
予防方法としては、ワクチンの予防接種がある
抗ウイルス薬
抗ウイルス薬は人の細胞を攻撃してしまう可能性も高く、
抗生物質に比べて開発が難しいと言われる
現在開発されている抗ウイルス薬は種類が少ない
(抗インフルエンザウイルス、抗ヘルペスウイルスなど)
風邪やノロウイルスなどの抗ウイルス薬は現時点で無く、
それらに感染した時に処方される薬は、
症状(熱、痛み、下痢など)を緩和するものでしかない
ワクチン
無毒化、弱毒化したウイルス
ワクチンを体内に入れることで免疫力を高め、
感染した際にウイルスの急激な増殖を抑える
コメント