「アナログ」と「デジタル」の違い
情報科学において、
「アナログ」と「デジタル」には、
情報(量)の変換方法、表示方法の違いがある
【アナログ】
「情報(量)」を別の連続的な量で表すこと
(情報そのものが反映され、数値化されていないもの)
【デジタル】
「情報(量)」を数値などに変換し表すこと
(情報は簡素化されるので、失われる情報もある)
アナログ(analog)
情報(量)を別の連続的な量で表すこと
アナログの例
【アナログ体重計】
「重量」の情報を「針の角度」で表す
【アナログ温度計】
「気温」の情報を「液体の量」で表す
【レコード】
「音」の振幅情報を円盤に刻む
アナログのメリット
• 情報を連続的に記録するので、
本来は情報量が豊富で、情報の再現性も高い
• データを直感的に捉えやすい
アナログのデメリット
• 記録データが劣化、消失しやすい
(記録媒体の摩耗、劣化、断裂などのため)
• ノイズなどの影響を受けやすい
• 誤差や劣化などが生じると再現が難しい
デジタル(digital)
情報(量)を数値などに変換し表すこと
(情報は簡素化される)
補足
情報のうちの微細な部分は
数値などへの変換時に隣のデータを含むか消失される
(例:最小単位「1」の場合、0.88⇒1、2.22⇒2)
この変換の最小単位を微細化することで、
実用上影響のない範囲にすることができ、
そのままの情報に近似させることができる。
(例:最小単位「0.1」の場合、0.88⇒0.9、2.22⇒2.2)
一般的には「デジタル」と表記されるが、
電気・電子・情報工学などの分野では、
「ディジタル」と表記される
デジタルの例
【デジタル体重計】
「重量」の情報を「数値」に変換し表す
【デジタル温度計】
「気温」の情報を「数値」に変換し表す
【CD】
「音」の情報を「数値化」してディスクに刻む
デジタルのメリット
• 記録データは劣化に強く、長期保存に向く
(伝送、複製、再生を繰り返してもデータが変質しない)
• ノイズによって生じた誤差が一定量以下なら無視できる
(例:1がノイズにより0.8や1.2に変化しても1と認識)
• 記録データの複製がしやすい
デジタルのデメリット
情報を細かく再現するにはデータが肥大化する
➝画像などの解像度を上げるのに大容量が必要
➝記録媒体の大容量化が必要
➝データ転送速度の高速化が必要
(転送速度が遅いと、読み込み、表示が遅くなる)
コンピュータ内の「デジタル」
コンピュータは、「0と1(2進数)」で
構成されているデジタル機器である
「0と1」だけでは2つの情報しか表せないが、
「10100110」と桁数を増やすことで、
表現できる数が多くなり、様々なものが表現される
この「0と1」などで記録されるデジタル情報は、
ノイズや劣化に強く、複製も容易
A/D変換、D/A変換
デジタル機器でアナログ情報を扱う場合、
その情報をデジタル情報に変換しなければならない
アナログ(A)➝デジタル(D)への変換
「アナログ/デジタル変換(A/D変換)」
逆に、アナログ機器でデジタル情報を扱う場合、
その情報をアナログ情報に変換しなければならない
デジタル(D)➝アナログ(A)への変換
「デジタル/アナログ変換(D/A変換)」
デジタル、アナログの誤った認識
• デジタル=「新しいもの」
• アナログ=「古いもの」
などと表現されることがあるが、
それぞれの定義からするとその表現は正しくない
(古いものでもデジタルなものはある)
デジタルといえる「古いもの」
【そろばん】
情報を玉の数で表す
【モールス信号】
情報を信号のパターンで表す
【オルゴール】
情報を針の有無に変換、音楽を奏でる
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