団体と世界王者
ボクシングの統括団体は多数存在するが、
主要団体とされるのは以下の4団体
【WBA】World Boxing Association
(世界ボクシング協会)
【WBC】World Boxing Council
(世界ボクシング評議会)
【IBF】International Boxing Federation
(国際ボクシング連盟)
【WBO】World Boxing Organization
(世界ボクシング機構)
これらの各団体の各階級に
それぞれ世界チャンピオンが認定されている
主要団体の歴史
主要4団体の中で最も歴史が古いのは「WBA」
(1921年に前身である「NBA」設立)
その後「NBA(WBA)」から分裂する形で
• 1960年代に「WBC」が独立
• 1980年代に「IBF」「WBO」が独立
日本ボクシングコミッション(JBC)は、
世界チャンピオンが乱立することは好ましくないとし、
IBFとWBOには加盟していなかったが、
2013年にどちらにも加入した
WBA(世界ボクシング協会)
1921年にWBAの前身であるボクシング団体の
「NBA(全米ボクシング協会)」が設立
米国が中心となって誕生した、
世界ボクシングの国際的な統括団体
1962年に「WBA」に改称
WBC(世界ボクシング評議会)
もともとはWBAの諮問機関であり、
アメリカ中心のWBAに対し、それ以外の国や地域が
対等の立場で討議する機関として1963年に設立
当初はWBAと足並みをそろえていたが、
徐々に独自の世界王者を認定するなど、
分立志向を強め1968年には完全に独立
IBF(国際ボクシング連盟)
母体は1979年にWBA傘下で発足した
「USBA(全米ボクシング協会)」
もともと北米を中心とした団体であり、
現在でもアメリカ選手の活躍が多い傾向にある
1983年、USBA国際部が設立され、
南米主流になりつつあったWBAの流れを、
再びアメリカ主導に戻そうとした狙いもあり、
WBAから独立して「IBF」となった
WBO(世界ボクシング機構)
1988年のWBAの会長選挙結果を受け、
カリブ地域の反対派などの思惑から
WBAから独立し発足
世界王者
団体それぞれに世界チャンピオンが存在し、
主要4団体だけでも、同じ階級に
世界王者が4人存在することになる
階級は17階級あるので、単純に計算すると
世界王者は「4(団体)×17(階級)=68人」
チャンピオンの細分化
団体によっては、
• 正規王座(レギュラー王座)
• 暫定王座
• 休養王座
などと、
特殊なチャンピオン制度を設けていたりする
(1階級に複数の王者が存在したりする)
スーパー王座
2000年以降に登場した王座制度
WBAのスーパー王座
WBA世界王者が他3団体のいずれかの王座を獲得し、
統一王者となると「WBAスーパー王座」となる
通常の「WBA世界王座(正規王座)」は空位となり、
空位となった通常の王座に新たな選手が認定される
WBAではスーパー王者と正規王者が同時に存在し、
別々に防衛戦を行うことが認められている
WBOのスーパー王座
WBO世界王者が他3団体のいずれかの王座を獲得し、
統一王者となると「WBOスーパー王座」となる
ただし、WBO王座を10度以上の防衛もしくは、
高評価で防衛していることなど、詳細な規定がある
正規王座は空位とならない
正規王座
通常の王座
WBAでは、
スーパー王者や暫定王者が認定されている場合でも、
それとは別に通常の王者(正規王者)も認定される
暫定王座
正規王者が、病気や怪我などやむを得ない事情で、
防衛戦ができない場合に設けられる王座制度
正規王者とは別に防衛戦を行うことが認められる
正規王者が防衛戦を行える状況になり次第、
速やかに王座統一戦を行うよう義務付けられる
休養王座
世界王者が長期にわたって戦線を離脱した場合に、
認定された場合に与えられる王座
休養王者が復帰する際は、
正規王者との対戦が優先される
統一戦
団体の異なる同階級の王者同士が、
そのタイトルをかけて行う試合
もしくは、団体内の同階級において
複数の王者(正規王者、暫定王者など)が
存在する場合に、王座を統一するために行う試合
大陸王者
世界中の各団体では世界王座以外に、
• ラテンアメリカ王座
• 北中米王座
• アジア・パシフィック王座
• インターナショナル王座
• ユース王座
などといったタイトルも数多くある
東洋太平洋王座
「東洋太平洋ボクシング連盟(OPBF)」が定める王座
東洋太平洋ボクシング連盟は
アジア地域とオーストラリアなどの地域からなり、
WBCの傘下団体として存在している