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「チャイルドシート」の使用義務、対象年齢など

チャイルドシート(幼児用補助装置)

自動車乗車中の事故から守るための座席ベルトは、
子供は体が小さいため適切に使用できないので、
その代わりとして使用するもの

安全確保が目的であることはもちろんのこと、
子供が車内で動くなどして運転の妨げになることを
防止する効果もある

 

チャイルドシート使用の義務

チャイルドシートの使用は、
道路交通法によって義務付けられている
(2000年4月1日、道路交通法改正の適用による)

 

 

 

道路交通法

普通自動車等の運転者の遵守事項として、
「道路交通法・第71条の3 第3項」によると、

自動車の運転者は、幼児用補助装置を使用しない
幼児を乗車させて自動車を運転してはならない

と規定されており、例外として引き続き、

ただし、
疾病のため幼児用補助装置を使用させることが
療養上適当でない幼児を乗車させるとき、
その他政令で定めるやむを得ない理由
があるときは、この限りでない

と規定されている

 

 

対象年齢

道路交通法では、対象が「幼児」となっている

「道路交通法・第14条 第3項」には、
「幼児」に関して以下の様に記述されている

幼児(6歳未満の者をいう)

 

新生児・乳児

道路交通法では、
「新生児」や「乳児」に関しての記述は特にない

ただし「6歳未満」という対象に含まれている事や、
新生児や乳児などが対象の「ベビーシート」も
製造されており、安全の観点からも使用する必要がある

 

 

 

幼児用補助装置の使用義務の免除

「道路交通法・第71条の3 第3項」の記述を解釈すると、
幼児用補助装置の仕様義務が免除されるのは以下の場合

• 幼児が疾病のために使用が療養上適当でない場合
• その他政令で定めるやむを得ない理由があるとき

 

その他政令で定めるやむを得ない理由

「道路交通法施行令・第26条の3の2 第3項」に、
「幼児用補助装置に係る義務の免除」の記述があり、
内容を解釈したものは以下の通り

 

①. 構造上、座席に装置を固定できない場合

②. 乗車させる幼児の数の装置が設置できない場合
(ただし、可能な限りは設置が必要)

③. 負傷又は障害のため、使用が適当でない場合
(療養上または健康保持上適当でない場合)

④. 肥満など体の状態により適切な使用ができない場合
(この場合は基本的に一般用の座席ベルトを着用)

⑤. 授乳その他の日常生活上の世話が必要な場合
(装置を使用させたままでは行えないものに限る)

⑥. バスやタクシーなどの一般旅客自動車運送事業
(旅客である幼児を乗車させる場合)

⑦. 災害時に住民などの運送を行う場合

⑧. 応急救護のため、緊急搬送する必要がある場合

(「道路交通法施行令・第26条の3の2 第3項」の解釈)

 

※カーシェア、レンタカー、友人の車などに関しては、
特に免除に関する記述はなく、免除とならない

 

 

 

チャイルドシートの種類

チャイルドシートは、大きく分けると3種類に分類できる

• 新生児、乳児用(ベビーシート)
• 幼児用(チャイルドシート)
• 学童用(ジュニアシート)

ただし、これらの名称は主な呼び分けであり、
また、製品によっては必ずしもこの分類の通りではない

詳細についても、概ね以下の通りだが、
使用に適する身長、体重、細かい仕様などは
各メーカー、各製品により異なる

 

 

新生児、乳児用(ベビーシート)

【対象年齢】…0歳~1歳くらいまで
【対象体重】…10kg未満
【対象身長】…70cm以下

• 首のすわっていない乳児を寝かせるタイプ
• 後ろ向き(シート型)や横向き(ベッド型)がある
• そのまま取り外して持ち運べるものも多い

 

 

幼児用(チャイルドシート)

【対象年齢】…1歳~4歳くらいまで
【対象体重】…9kg~18kgくらいまで
【対象身長】…100cm以下

前向きのものが多いが、
「前向き・後ろ向き兼用」となっているタイプもある

 

 

学童用(ジュニアシート)

【対象年齢】…4歳~10歳くらいまで
【対象体重】…15kg~36kgくらいまで
【対象身長】…135cm以下

• 座面を上げて、座席用ベルトを使用するためのもの
• 「背もたれ付き」「背もたれなし」などのタイプがある

義務年齢の6歳を越えても、まだ身体が小さいなど、
座席ベルトが合わない場合は、引き続き使用が推奨される

 

 

 

違反した場合

幼児用補助装置の使用義務に反すると、
「道路交通法違反」となる

罰則は、

• 罰金なし
• 違反点数➝1点加算

(「道路交通法施行令・別表第2」より)

 

 

 

助手席への設置

設置する座席の場所については特に規定はないが、
助手席を避け、後部座席に設置するのが一般的

助手席以外への設置が推奨される理由は、
助手席に設置した場合に以下などが考えられるため

 

助手席に設置した場合

• エアバッグが作動すると危険な状態に陥る場合がある

• サイドミラーなどが見えづらくなる場合がある

• 他の座席に比べて事故の際の死亡率が高くなる
(自動車では、事故の際に助手席の死亡率が高い)

 

 

 

安全基準

チャイルドシートには安全基準のマークがある

•「自マーク(日本の安全基準のマーク)」
•「ECE/R44(ヨーロッパの安全基準のマーク)」
•「FMVSS No.213(アメリカの安全基準のマーク)」

など

 

日本で用いられている基準

日本では「ECE/R44(ECE規則44号)」を
新たな安全基準として2012年から導入している

それ以降の国内商品は、この基準で製造され、
基準を満たした証の「Eマーク」が付けられている
(それまでの日本の基準による証は「自マーク」)

旧安全基準のチャイルドシートを使用しても、
規則上の問題はないが、現行の安全基準の製品の方が、
より安全で安心なものであるとされ、推奨される

 

国内産の表示

日本国内で認可されたものには「E43」の表示がある
(数値は認可した国番号➝「43=日本」)

 

 

 



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