体脂肪計と体組成計の違い
家庭用の体脂肪計、体組成計においては
その原理はほぼ同じ
体脂肪率をより正確に測ろうとする過程において
体組成計の各数値も割り出すことができる
測定法には主に「インピーダンス法」が用いられる
【体脂肪計】
主に「体脂肪率」を推測する計器
【体組成計】
「体重、体脂肪率」に加え、
「筋肉量、体内年齢、骨量、基礎代謝」
などが推測できる計器
体脂肪計
体脂肪率を測定する計器
主に体重や体脂肪率の推測をするものだが、
筋肉量や骨量などを推測するものもある
体脂肪計の種類
体のどこからデータを取るかによって、
主に以下の3つの種類がある
• 握って測る➝「両手間」
• 乗って測る➝「両足間」
• 乗った状態で握って測る➝「両手両足間」
体脂肪率
体重に対する体脂肪の割合
体脂肪率が高すぎると生活習慣病の原因になる
(高血圧、高脂血症、糖尿病など)
体脂肪
体内に蓄積された脂分のこと
(体に含まれる全ての脂肪)
代表的な体脂肪
• 皮膚の下にある脂肪➝「皮下脂肪」
• 内臓のまわりに蓄積される脂肪➝「内臓脂肪」
• 血液中の脂肪➝「中性脂肪、コレステロール」
など
体組成計
一歩進んだ健康管理のため、
「体重、体脂肪率」のみならず、
体組成の多彩な推測結果を見ることができるもの
(筋肉量、体内年齢、骨量、基礎代謝など)
体組成
体脂肪、筋肉、骨など体を構成する組織のこと
主な体組成
• 内臓の周囲につく➝「内臓脂肪」
• 姿勢を保ったりエネルギー消費に関係する➝「筋肉」
• 体を支える➝「骨」
インピーダンス法
インピーダンス=電気の通りにくさ(電気抵抗)
•「脂肪」➝電気が流れにくい
•「筋肉や水分」➝電気が流れやすい
この電気の通しやすさの差異を利用する
(体の電気抵抗を測定して体組成を測定する)
体に微弱な電気を流して、電気の通りにくさを測り、
「脂肪」と「それ以外」の組織の割合を推測
➝この結果によって「体脂肪率」が推測される
流す電気の例
50kHz、500μA程度
(刺激を感じず、人体にも安全)
体脂肪計・体組成計の正確性
人体構造は複雑で、体内の電気抵抗は一定ではない
そのため、
インピーダンス法を用いた体脂肪率は、
あくまで目安として捉える必要がある
真に体脂肪率や体組成データなどを求めるには、
X線を用いた測定法などで精密に測定する必要がある
X線データに基づく補正
一般に販売されている体脂肪計・体組成計は、
その多くは、インピーダンス法を基本として、
X線などのデータを基に補正を行うというしくみ
ただし、
基となるデータや補正方法はメーカーや品種によって
異なったりするため、推測値の違いが出たりする
集計データに基づく補正
X線による体脂肪率の測定データなど、
膨大な集計値を基に推定式を作り上げ、
計器に反映し、補正して、測定誤差を少なくする
個人データの入力
集計データによる補正を反映させるために、
測定時に測定者の情報を入力する
これにより、データと測定者の情報を照らし合わせ、
近似のデータなどを用いて補正するように
測定器にプログラムされていたりする
入力する主な測定者情報
• 身長
• 体重(両足計測のものは同時に測定される)
• 年齢
• 性別
など
測定に適した時間
• 起床直後を避ける
• 運動直後、食後、入浴後を避ける
• 毎日決まった時間に測定する
起床直後を避ける
寝ている時は全身に均等に重力がはたらき、
水分はバランスよく体全身に分布する
しかし、起きて立ち上がると、
水分が重力によって身体の下の方に移動を始める
このため起床直後は、体内の水分分布が不安定で、
正確・安定的な測定には適していないとされる
運動直後、食後、入浴後を避ける
運動直後、食後、入浴後などは、
血流が良くなるなどして、体内の水分分布が変わる
(手足などの末梢の血液量が増えたりする)
このため、電気の流れやすさが日常とは異なり、
測定値の信用性が低くなってしまう
毎日決まった時間に測定する
時間帯(朝、夜など)によって体内の状態は変化し、
体内のインピーダンス(電気抵抗)は変化したりする
日々の比較用データを
より正確に取るためには、同じ時間帯に測るのが良い
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