ロリータファッション
西洋文化への憧れや想像力などによる
独自の解釈から生まれたもので、
過剰に華やかで、膨らんだスカートに象徴される
少女的な志向のストリートファッション
または、それを中心とした社会現象や、
その愛好者たちによる主義・思想のこと
メイド服と混同されることもあるが、
「ロリータファッション」と「メイド服」は別物
ゴスロリ
近年ではロリータファッションのことを
一括りに「ゴスロリ」とすることが多数見られるが、
「ゴスロリ」はロリータファッションのひとつ
ロリィタ
「ロリータ」という言葉は、
ロリータコンプレックスという言葉にも使われ、
少女への異常性愛として捉えられる事がある
そのイメージとの混同を避けるため、
ファッションの場合「ロリィタ」と表記されたりもする
ロリータファッションの特徴
• レーシング(編み上げ)
• パニエ(スカートを膨らませるアンダースカート)
• ヘッドドレス(髪飾りなど、頭部に用いる装飾品)
少女性を主張・強調するようなデザイン
(レース、リボン、フリルなどを多用)
前近代の西洋イメージを取り入れたもの
基本的には同色か、同系色で全体をまとめる
(色を多用しない)
コーディネートの特徴
服装
ジャンパースカートに、
丸襟ブラウスをあわせるのが定番コーディネート
アンダーウエア
スカートの下にパニエを着用してボリュームを出し、
下着が見えるのを防ぐためにドロワーズを穿く
ヘアスタイル
【前髪】
まっすぐに切り揃えられたものが、
ロリータらしさが際立つ
【顔の横にかかる髪】
ストレートヘアーが、定番的ではあるが、
ゴージャスな縦ロールも西洋のお姫様らしさが際立つ
【その他】
カーリーヘア、ウェービーヘア、三つ編み、ツイストヘア
足もと
【靴下】
主に、フリルやレース付きの長いハイソックス、
オーバーニーソックス、アンクルソックス、タイツ
【靴】
おでこ靴、ストラップシューズ、
厚底靴、バレリーナシューズ、レースアップブーツ
「ロリータ」の語源
「ロリータ」は同名の小説もしくは
その登場人物の少女の愛称「ロリータ」に由来する
小説「Lolita」は、1955年に創刊されたもので、
中年の男性が少女(ロリータ)に心惹かれ、
その少女との関係や恋愛感情を描写した作品
「ロリータ」という言葉は、
社会全体が抱く少女らしさの象徴となっているため、
「少女趣味」そのものをロリータと言う場合がある
(男性の性的空想だけを言う言葉ではない)
ロリータファッションの分類
【系統で分類】
• スウィートロリータ(甘ロリ)
• ゴシック&ロリータ(ゴスロリ)
• クラシカル系ロリータ(クラロリ)
• ロリータパンク(ロリパン)
• その他(姫ロリ、和ロリ)
【色で分類】
• 黒ロリ
• 白ロリ
• その他(サックスロリ、ピンクロリ)
系統で分類
スウィートロリータ(甘ロリ)
• 主にピンクやサックス(水色)などパステルカラー
• お菓子やハートがプリントされた服も好まれる
• 典型的なものを「コテロリ」と呼ぶこともある
(甘ロリを徹底したスタイル)
補足
小説「下妻物語」の主人公は、このスタイル
ゴシック&ロリータ(ゴスロリ)
• 主に黒がメイン
• ゴシックファッション要素が含まれる
• ヴィジュアル系バンドのファンが原点とされる
ゴシックファッション
黒を基調とし、時に不気味な印象を与えるスタイル
• クロス、コウモリ、スカルなどは定番モチーフ
• 修道女やヴァンパイアを思わせるものも多く見られる
クラシカル系ロリータ(クラロリ)
• 落ち着いた色を用い、落ち着いた雰囲気
• 派手さを抑え、優雅さを求めたもの
(フリルやレースは控えめ)
•「クラシックロリータ」とも呼ばれる
ロリータパンク(ロリパン)
• ロリータファッション+パンク系ファッション
• ライブなどで見かけることが多い
パンク系ファッション
• パンク系のジャケットやアクセサリーなど
• 反社会的なイメージのモチーフを取り入れたもの
(チェーン、スカル、囚人服のようなボーダーなど)
その他
【姫ロリ】
お姫様を特にイメージしたもの
【和ロリ】
和装とロリータの融合
色で分類
黒ロリ
• 全体的に黒を基調としたもの
• ゴシックの要素がないのが「ゴスロリ」との違い
• 甘ロリのひとつとされたり、クラロリにも存在する
白ロリ
• 全体的に白を基調としたもの
• 主に甘ロリのひとつとされる
• 甘いながらも上品な雰囲気
その他
【サックスロリ】
はっきりした水色
【ピンクロリ】
主に濃いピンク
ロリータファッションの歴史
1970年代
「ロリータの源流」とも言われる「MILK」がオープン
「MILK」は当初、主にアイドルの衣装に使われたが、
やがて日常着として着るものが現れ始めた
ここから、ロリータというスタイルは
自然発生的に生まれたとされる
1980年代
少女的なスタイルが一世風靡するが、
この頃はまだ「ロリータ」という表現は
見られなかったという
DCブランドから発表され流行が始まった
「ドール・ファッション」と呼ばれたものは
現在のロリータ・ファッションの原型と推測される
1990年代
カテゴリーとして明確に区別され、
「ロリータファッション」という表現が
雑誌で取り扱われ、世間一般で用いられるようになる
2000年代以降
2004年に小説「下妻物語」が映画化され、
ロリータファッションを取り上げたその内容から
世間の認知度もUPした
ロリータファッションの関連作品
下妻物語
嶽本野ばらの小説、2004年に映画化された
「ロリータファッション」を大きく取り上げた作品
不思議の国のアリス
少女の出てくる童話は、
ロリータファッションのイメージソース
その中でも「不思議の国のアリス」は最も愛され、
ロリータのお手本的な存在になっている
作品の内容というよりも、
本の挿絵やディズニー版アニメの「アリス」の姿に
関心を抱いていると思われる
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