クロスカントリースキー
スキーを履いて雪上を滑ったり、走ったりする競技
(別称「距離(Distance)」)
平地や起伏のあるコースを滑走し、タイムを競う
走法には「クラシカル」と「フリー」があり、
それぞれの競技や混合した競技などがある
(使用する道具もそれぞれに適したものを用いる)
補足
雪上での生活移動手段から競技へと発展したものであり、
スキー競技の原点ともいえる
「ノルディック競技」のひとつ
走法
• 自由に走れる「フリー」
クラシカル
スキーを平行に前後に動かして滑らせ前進する走法
(古くから伝統的に用いられてきた走法技術)
クラシカル走法はストックで雪を刺すように走るので、
脚力だけではなく腕力も非常に重要になる
フリー
走法技術に制限がない
主に用いられるのは「スケーティング走法」
(スケート滑走技術をスキーに応用した走法)
競技形式
• 時間差スタートする「インターバルスタート」
マススタート方式
出走選手全員が一斉にスタートし、
ゴールへの「着順」によって順位を決定
インターバルスタート方式
出走選手が個別に
一定時間(30秒間隔など)ごとに順次スタートし、
ゴールまでの「計測時間」によって順位を決定
競技種目
• 周回コースを走行する➝「スプリント種目」
• 長距離を走行する➝「ディスタンス種目」
そのそれぞれに対して、
•「フリー」で行う種目
•「クラシカル」で行う種目
•「フリー」「クラシカル」の混合種目
• 複数名で行う「チーム、リレー種目」
などといった様々な種目がある
スプリント種目
個人スプリント
競技種目
【男子】
1km~1.8km(クラシカル、フリー)
【女子】
0.8km~1.4km(クラシカル、フリー)
競技方式
4~6名などの出走選手が一斉スタートし、
周回コースのゴール着順で順位を決める
上位者が次ラウンドに進み、決勝まで行う
(上位者=上位2名など)
オリンピック
2002年ソルトレーク大会から正式種目
チーム・スプリント
競技種目
【男子】
1km~1.8km(クラシカル、フリー)
【女子】
0.8km~1.4km(クラシカル、フリー)
競技方式
1チーム2名で構成
4~6チームのスターティング選手が一斉スタートし、
規定周回毎にパートナー選手と交代を繰り返し、
ゴール着順で順位を決める
(規定周回=1周など)
上位者が次ラウンドに進み、決勝まで行う
(上位者=上位2名など)
オリンピック
2006年トリノ大会から正式種目
ディスタンス種目
距離
競技種目
【男子】
10km、15km、30km、50kmなど
(クラシカル、フリー)
【女子】
5km、15km、20km、30kmなど
(クラシカル、フリー)
オリンピック
1924年シャモニー・モンブラン大会から正式種目
(当初の種目は男子18km、男子50km)
複合(パシュート、スキーアスロン)
異なる2つの走法を1つの競技の中で行う複合種目
前半「クラシカル走法」➝後半「フリー走法」を行う
競技種目
競技する距離は大会によって異なる
(各5~15kmなど)
オリンピック
1992年アルベールビル大会から正式種目
(当初は、男子:10kmクラシカル + 15kmフリー)
(当初は、女子:5kmクラシカル + 10kmフリー)
2014年ソチ大会から「スキーアスロン」に名称変更
オリンピックにおける競技方式の変遷
【1992年~1998年】
前半:インターバルスタート方式
後半:前半の結果を基にスタートし、着順を競う
(高順位者から時間差をつけて順にスタート)
【2002年~】
前半:マススタート方式(一斉スタート)
<中継地点で、スキー板・靴・ポールを取り替え>
後半:引き続き競技を行い、着順を競う
2002年以降の方式では、「クラシカル」を終え、
用具を替えて「フリー」を引き続き行うため、
用具を替えるタイムも勝敗の分かれ目になる
リレー
競技詳細
【1チームの構成】
「3名、4名」のいずれか
【走法】
「クラシカル、フリー」のいずれか
【1名の走行距離】
2.5~10kmなど
これらを大会個別に決定し、開催される
(2走法を交互に行ったり、男女混合形式もある)
競技方式
全チーム第1走者がマススタート(一斉スタート)し、
順次中継区間で次走者と交代し、
チーム最終走者のゴール着順で順位を決定
オリンピック
1936年
ガルミッシュ・パルテンキルヘン大会から正式種目
(当初の種目は男子4 × 10kmリレー)
用具
スキー板
スキー板とブーツは、
つま先部分のみ固定し、かかと部分は固定しない
(平地や登りにおいても、滑りやすい)
• 「スキー板長さ」…身長-10cm以上
• 「スキー板の幅」…40mm強
• 「スキー板質量」…1kg前後
(国際スキー連盟基準:750g以上)
【クラシカル用】
フリー用よりも少し長く軽い場合が多い
【フリー用】
クラシカル用よりも少し短く重い場合が多い
スキーポール(ストック)
ポールは肩の高さまである長いものを使う
(ポールで雪面を押す力も大きな推進力になるため)
【クラシカル用】
グリップが肩の高さに対し少し低くなる長さ
【フリー用】
グリップが肩の高さに対し少し高くなる長さ
主な国際大会
クロスカントリースキーの世界的な大会は主に3つ
「ワールドカップ」「世界選手権」「オリンピック」
• FISクロスカントリースキー・ワールドカップ
(毎年開催)
• FISノルディックスキー世界選手権クロスカントリー
(隔年に開催)
• 冬季オリンピック
(4年に1回の開催)
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