ショートトラック
「ショートトラックスピードスケート」の略
1周「111.12m」のトラック(スケートリンク)を
周回して滑走し、ゴールへの着順を競う
(以前は100mや125mのトラックも使われていた)
1周400mのトラックを用いるスケート競技に対して、
距離の短いトラックを用いるので「ショートトラック」
主なルール
• レース中の追い越しはいつ、どこで行ってもよい
(走路妨害にならなければ内側から追い越してもよい)
• 滑走中、トラック内側のコース外に手を付いてもよい
(スケートの刃がコース内に入っていればOK)
• 勝敗はタイムを競うのではなく、着順で決まる
(スピードより、駆け引きが重要になったりする)
失格行為
「選手を押したり引っ張ったりなどの妨害行為は失格」
故意でない接触でも、妨害とみなされれば失格となるが、
原則的には後方から追い抜く側に責任がある
(抜かれまいと故意に妨害する場合は逆に失格となる)
反則行為で不利を受けた選手は、上位に入らなくても
次のラウンドに進める「救済措置」がある
スタート方法
マススタート方式
(同じスタートラインから一斉にスタート)
ゴール判断
ブレードの先端がゴールラインを通過した時点
ゴール判定が僅差の場合は、
1/1000秒のスリットカメラで確認して判断
オリンピック種目
【個人競技】
• 500m (男子、女子)
• 1000m(男子、女子)
• 1500m(男子、女子)
【団体競技】
• 3000mリレー(女子のみ)
• 5000mリレー(男子のみ)
500m・1000m・1500m
500m・1000m
4人ずつ競技を行い、上位2名などが
次ラウンドへ進む勝ち抜きトーナメント方式
(救済措置により、1組人数が増える場合もある)
1500m
6人1組で競技を行い、上位2~3名などが
次ラウンドへ進む勝ち抜きトーナメント方式
(救済措置により、1組人数が増える場合もある)
周回数
• 500m ➝「4周半」
• 1000m➝「9周」
• 1500m➝「13周半」
競技の特徴
決勝戦で失格者や途中棄権選手が出ると、
下位順位決定戦の上位から繰り上がって
メダル獲得ということもある
トップに立つと風を受けて体力を消耗するので、
最初は後方につけて風を避け、最後にスパートして
追い抜くという戦略が用いられたりする
リレー
• 男子「5000mリレー」
• 女子「3000mリレー」
周回数
• 3000m➝「27周」
• 5000m➝「45周」
競技概要
各レースは4チーム以内で行われ、
1チーム4人が、リレーを繰り返しながら競技を行う
(引継ぎは、誰とどのタイミングでもOK)
ただし、最後の2周は、
リレーなしで1名が滑走しなければならない
(転倒があった場合は引き継ぐことが許される)
上位チーム(上位2チームなど)が
次ラウンドへ進む勝ち抜きトーナメント方式
リレーのルール、方法
滑走順や1選手の滑走距離の制限はないが、
全員が1人1度は必ず引き継ぎを行わなければならない
(コース内なら、どの場所で誰と引き継いでもよい)
次走者はコースの内側を走りながら、
途中でコースに入って前走者から引き継ぐ
引き継ぎはタッチで行われるが、基本的に
次走者を前走者が押し出すという交代方法が行われる
安全対策
ショートトラック競技は、
安全対策のため防具の着用が義務付けられている
(ヘルメット、手袋、ネックガード、膝・肘当て)
トラック周囲の壁面は、
衝突した際の衝撃を緩和させるため、
厚い防護マットでカバーされている
冬季オリンピック種目変遷
ショートトラックスケート競技は、
1988年に公開競技として実施され、
1992年から順に正式種目として採用されている
1988年:第15回カルガリー大会
男子「500m、1000m、1500m、3000m」
男子「5000mリレー」
女子「500m、1000m、1500m、3000m」
女子「3000mリレー」
(全て、公開競技として実施)
1992年:第16回アルベールビル大会
男子「1000m」「5000mリレー」正式採用
女子「500m」「3000mリレー」正式採用
1994年:第17回リレハンメル大会
男子「500m」正式採用
女子「1000m」正式採用
2002年:第19回ソルトレークシティ大会
男子「1500m」正式採用
女子「1500m」正式採用
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