バイアスロン
「クロスカントリースキー」と「ライフル射撃」
この2種類の競技を複合して行う競技
ライフル銃を背負ってクロスカントリースキーをし、
射撃エリアに到達するとライフル銃を使って的を打ち抜く
(クロスカントリーはフリー走法で行う)
日本には「銃刀法」があるため、
銃を扱える人が少なく、大半の競技者は自衛隊員
競技のポイント
バイアスロンは「動」と「静」の組み合わせ
【動】スキーで滑走し、脈拍・呼吸の乱れる中で
【静】集中力を高め、正確に的を射抜く
体や心を落ち着かせて射撃を行わないと
正確に的を射抜くのは難しい
しかし、射撃中もタイムカウントされているため、
なるべく素早く射撃することも必要
競技種目
競技種目は6種
•「短距離(スプリント)」
(男子:10km、女子7.5km)
•「個人(インディヴィデュアル)」
(男子:20km、女子15km)
•「個人追い抜き(パシュート)」
(男子:12.5km、女子:10km)
•「マススタート(一斉スタート)」
(男子:15km、女子:12.5km)
•「リレー(4人)」
(男子4×7.5km、女子:4×6km)
•「ミックスリレー(男女混合)」
(女子:2×6km+男子:2×7.5km)
短距離(スプリント)
距離
【男子】10km(約3.3km×3周)
【女子】7.5km(2.5km×3周)
スタート
30秒や60秒間隔などで、1人ずつスタート
射撃
• 伏射、立射の順で3周の間に2回行う
(1周➝伏射➝1周➝立射➝1周)
• 各射撃、5つの的に対して弾数5発
ペナルティ
外した的1つにつき、
「150m」のループ(周回)を1周滑走
順位決定方法
滑走所要タイムで順位が決定する
個人(インディヴィデュアル)
距離
【男子】20km(4km×5周)
【女子】15km(3km×5周)
スタート
30秒や60秒間隔などで、1人ずつスタート
射撃
• 伏射、立射、伏射、立射の順で5周の間に4回行う
(1周➝伏射➝1周➝立射➝1周➝伏射➝1周➝立射➝1周)
• 各射撃、5つの的に対して弾数5発
ペナルティ
外した的1つにつき1分のタイム加算
順位決定方法
滑走所要タイムとペナルティタイムの総合タイムで競う
個人追い抜き(パシュート)
距離
【男子】12.5km(2.5km×5周)
【女子】10km(2km×5周)
スタート
「短距離(スプリント)」競技の結果を元に
タイム差をつけて順にスタート
射撃
• 伏射、伏射、立射、立射の順で5周の間に4回行う
(1周➝伏射➝1周➝伏射➝1周➝立射➝1周➝立射➝1周)
• 各射撃、5つの的に対して弾数5発
ペナルティ
外した的1つにつき、
「150m」のループ(周回)を1周滑走
順位決定方法
ゴールへの着順
タイム差をつけてスタートするため、
前方の選手を追い抜かないと勝利できない
マススタート(一斉スタート)
距離
【男子】15km(3km×5周)
【女子】12.5km(2.5km×5周)
スタート
選手全員一斉スタート
射撃
• 伏射、伏射、立射、立射の順で5周の間に4回行う
(1周➝伏射➝1周➝伏射➝1周➝立射➝1周➝立射➝1周)
• 各射撃、5つの的に対して弾数5発
ペナルティ
外した的1つにつき、
「150m」のループ(周回)を1周滑走
順位決定方法
ゴールへの着順
リレー(4人)
距離
【男子】
4人× 7.5km(2.5km×3周):4人合計30km
【女子】
4人× 6km(2km×3周):4人合計24km
スタート
【第1走者】
一斉スタート
【第2走者以降】
交代エリアでタッチ(接触)して交代
射撃
• 伏射、立射の順で3周の間に2回行う
(1周➝伏射➝1周➝立射➝1周)
• 各射撃、5つの的に対して弾数8発(5発+予備3発)
ペナルティ
外した的1つにつき、
「150m」のループ(周回)を1周滑走
順位決定方法
ゴールへの着順
ミックスリレー(男女混合:各2人計4人)
距離
「女子:2人×6km」+「男子:2人× 7.5km」
(6km=2km×3周、7.5km=2.5km×3周)
➝4人合計「27km」
スタート
【第1走者】
一斉スタート
【第2走者以降】
交代エリアでタッチ(接触)して交代
出走順は「女子➝女子➝男子➝男子」
射撃
• 伏射、立射の順で3周の間に2回行う
(1周➝伏射➝1周➝立射➝1周)
• 各射撃、5つの的に対して弾数8発
(5発+予備3発)
ペナルティ
外した的1つにつき、
「150m」のループ(周回)を1周滑走
順位決定方法
ゴールへの着順
射撃に関して
1回につき並んだ5つの標的に対して5発の射撃
(リレー競技では3発の予備あり)
射撃姿勢
「伏射」と「立射」の2種類
【伏射】
腹ばいになった姿勢で撃つ
【立射】
立ったままの姿勢で撃つ
標的
【標的までの距離】
50m
【標的】
直径115mm(立射)、直径45mm(伏射)
【ライフル】
22口径(5.6mm)競技用ライフル
【ライフルの重量】
3.5~5kg
ペナルティ
標的を外した場合にはペナルティーが課される
•「個人(インディヴィデュアル)」はタイム加算
(外した標的の数×1分)
• それ以外の種目は150mの周回コースを滑走
(外した標的の数×1周)
オリンピック競技変遷
オリンピック競技には、
1960年スコーバレー大会から正式種目として採用
1960年:第8回スコーバレー大会
男子「20km個人」採用
1968年:第10回グルノーブル大会
男子「4×7.5kmリレー」採用
1980年:第13回レークプラシッド大会
男子「10kmスプリント」採用
1992年:第16回アルベールビル大会
女子の3種目採用
「15km個人」「リレー」「7.5kmスプリント」
2002年:第19回ソルトレークシティ大会
男子「12.5kmパシュート」採用
女子「10kmパシュート」採用
2006年:第20回トリノ大会
男子「15kmマススタート」採用
女子「12.5kmマススタート」採用
2014年:第22回ソチ大会
「ミックスリレー(男女混合)」採用
沿革
もともと冬の期間に、北欧の猟師たちが弓等を背負い、
スキーで狩猟のために野山を駆けめぐっていたものが、
競技として発展したもの
弾の変更
多くのルール改正が成されているが、
大きなものとしては、1976年の弾の変更がある
それ以前は、
「30口径ライフル弾(射距離 150m)」
1976年以降は、
「22口径競技用ライフル弾(射距離 50m)」
語源
• “2つ”を意味する「bi(バイ)」
• “競技”を意味する「athlon(アスロン)」
これらを組み合わせて「biathlon(バイアスロン)」
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